市議会だより「さくら」第48号 特集
特集 障がい者就労支援施設&市議会
大野地域にある社会福祉法人「ワークハウス・アダージョ」を訪問しました。
スタッフ(利用者)の方は、知的・精神・身体に軽度から重度の障がいがありますが、工夫しながら個々の力に合わせた仕事に従事しています。
アダージョとは、イタリア語でゆっくりという意味で、まさにぴったりですね。
立ち上げから関わられている、所長や職員の方にもいろいろとお話を伺いました。
もっと広い作業場と仕事が欲しいです
〈どんな仕事がありますか〉
- 自動車メーカーの空気清浄器部品(プラスチック製品)の不要部分を取り除く作業です。車を作っているという誇りを持っています。
- 地元カキ業者の、カキの殻通し作業も受けています。
- パンの製造販売もしています。現在、11時30分から、市内30か所で販売しています。
- 工業用ウエスづくりのため、木綿を裂く作業やマチのほつれをきれいにしています。
〈何の仕事が好きですか〉
- どんな仕事に就いても大丈夫です。
- パンの販売が楽しい。販売の時、保育園の先生とかいろいろな人に会えるから。
〈楽しいことはなんですか〉
- アダージョの旅行は楽しいですよ。
- 時々けんかもするけど、終わるとさらに仲良しに。毎日通うのが楽しいです。
〈作業手当はどのくらいですか〉
- 少しでも多く手当は出したいのですが、日給としては100円から時給600円までです。休まずに通った利用者には、月に2500円の皆勤手当が支給されます。
〈議会や選挙について〉
- 投票が可能な方は、もちろん選挙にも行きます。いつもパンを買ってくれている方に投票したとか…。
〈困っていることはありますか〉
- 送迎の時、渋滞するのが困ります。
- 県事業の利用者への交通費補助は一律なので、特に遠隔地の利用者のことを考えてほしい。
- もっと作業ができるようにスペースを拡張したいので、隣接している遊水池を埋め立てできないかお願いしています。
〈利用者に配慮していることはなんですか〉
- いつも何かに参加できているかを見ています。
- 利用者の力量に合わせて仕事の手法を考えます。必要があれば、作業を効率化するような器具も作成します。
- 基本的に利用者を叱ることはしませんが、本人の身に危険が及ぶような時には、体をはってでもきちんと伝えます。
- 職員は一日の最後に、お菓子とお茶で反省会をします。その日の気付きを出し合い、職員全員が同じ情報を共有し、次の日に役立てます。
ストレスはその日のうちに話し合い、発散し、次の日に持ちこさないようにしています。
他にもいろいろなお話しを伺うことができました。当日はお忙しい中、ご協力ありがとうございました。
対談の内容を少しでも市政に反映させたいと思っております。