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議会広報「さくら」第77号 新年度予算

ページID:0094205掲載日:2023年5月1日更新印刷ページ表示

予算特別委員会 令和5年度の当初予算は?

令和5年度の一般会計、特別会計、企業会計の当初予算案は、3月定例会の本会議初日に提案され、議長を除く全議員で構成する予算特別委員会に審査が付託されました。
5日間における審査の結果、討論のあった一般会計を含む全会計の予算を原案どおり可決すべきものとしました。
本会議最終日、委員会審査の結果報告後に採決を行い、一般会計に討論はありましたが、いずれも原案どおり可決となりました。

一般会計は6年連続の500億円台に

一般会計予算は、前年度比7.6 7.6パーセント増の566億7千万円と過去2番目の規模となり、6年連続で500億円を超える予算規模となりました。
歳入においては、給与所得のアップや宮島訪問税の開始などによる市税収入の増加、まちづくり推進基金等からの繰り入れなど15億6千万円の増を見込んでいます。
歳出においては、戦略的分野であるDXの推進やゼロカーボンシティの推進、持続可能な観光地域づくりやスポーツを核としたまちづくりなど、都市構造の再構築などに重点配分されました。
さらに、 G7広島サミットの関連費用も計上されました。
また、蓄えともいえる基金残高は減少するものの、将来負担比率は、中期財政計画の範囲内に収まる見通しです。
特別会計は、前年度当初予算と比較し1.2パーセント増となりましたが、国民健康保険や介護保険の大きな伸びは見込みませんでした。

水道事業は県企業団へ水道事業会計が廃止に

企業会計は、水道事業が広島県水道広域連合企業団に移管されるため、企業会計を廃止して必要な予算を一般会計で計上しています。

切れ目のない予算編成に

令和5年度に行う事業は、令和4年度3月補正を一体的に連動させた、「16か月予算」編成となっており、次世代に過度な負担を残さない、持続可能な行財政運営を推進します。
全会計の予算総額は、前年度比5.7パーセント増の919億6千万円となり、2年連続で900億円を超えました。

一般会計

566.7億円
前年度比 40.2億円増 7.6パーセント増

全会計総額

919.7億円
前年度比 49.9億円増 5.7パーセント増

会計別内訳

会計別内訳
区分 令和5年度 前年度比
一般会計 566.7億円 7.6パーセント
特別会計
国民健康保険 117.2億円 0.2パーセント
介護保険 110.9億円 0.2パーセント
後期高齢者医療 19.3億円 6.6パーセント
漁港管理 0.1億円 △13.5パーセント
墓地管理事業 0.4億円 △31.2パーセント
港湾管理事業 1.3億円 23.2パーセント
市営住宅事業 4.3億円 57.5パーセント
宮島水族館事業 6.2億円 △3.4パーセント
小 計 259.9億円 1.2パーセント
企業会計
国民宿舎事業 0.4億円 2.5パーセント
下水道事業 92.5億円 7.8パーセント
小 計 92.9億円 7.8パーセント
全会計総額 919.6億円 5.7パーセント

※金額は100万円以下を切り捨てているため、合計と一致しません
※前年度比は前年度当初予算との比較

 

令和5年度の事業紹介(一部)

デジタル化推進事業 
【事業費】2516万6千円
【内 容】デジタル技術を活用して、令和5年度中に新たに60手続きができるスマート市役所を実現します。また、住み慣れた場所で暮らし続けられるよう、DX推進実証実験を行います。

 

宮島訪問税導入事業
【事業費】2億2478万3千円
【内 容】令和5年10月1日から徴収開始するための準備・運営経費で、証明書発行業務や宮島口旅客ターミナルの改修等を行います。

 

広島サミット関連予算
【事業費】1億5344万9千円(令和4年度3月補正分を含む)
【内 容】G7広島サミットの安全・安心な開催に向けた環境整備を行うとともに、世界遺産・宮島を擁する廿日市市の魅力を国内外に発信します。

 

地球温暖化対策推進事業
【事業費】7083万1千円
【内 容】2050年カーボンニュートラルの実現に向けた計画策定や事業所用省エネ設備導入・住宅用地球温暖化対策設備設置・電気自動車導入助成などを行います。

 

公園整備事業(佐伯総合スポーツ公園の再整備)
【事業費】3億1173万円
【内 容】女子野球及びプロ野球ウエスタンリーグの開催など、様々な大会を誘致できる施設とするため野球場や陸上競技場などを大幅にリニューアルします。

 

多世代活動交流センター管理運営事業
【事業費】2億83万4千円
【内 容】多世代活動交流センター「フジタスクエアまるくる大野」の図書館、体育館、子育て支援などの施設を一体的に運営し、福祉の増進を図ります。

1.新機能都市開発推進事業
【事業費】4044万7千円
【内 容】平良丘陵開発土地区画整備事業(組合施行)の実施により、産業団地と観光・交流拠点を整備します。

2.未来物流産業団地造成事業
【事業費】3億2766万7千円
【内 容】上平良二重原地区の産業団地の整備により、市内外企業を誘致し雇用の確保や市内経済の発展を図るとともに、新たな市街地開発を誘引します。

3.市街地整備関連調査事業
【事業費】2459万5千円
【内 容】市役所周辺のシビックコア地区のうち、国道2号線以南の土地について、市街化整備を具体化するための調査・検討を進め、地区整備の基本計画を策定します。

 

予算委員会での主な質疑

質疑の一部を紹介します。

歳入

宮島訪問税

質問  税収の算定根拠は。

答弁  算定基礎となる令和5年の来島者数を350万人と見込んでおり、納税者と非課税対象者数を推計し、1年間で2億5000万円程度見込んでいる。令和5年度の歳入額は、令和5年10月から令和6年2月までの5カ月分となるため、年間の歳入見込額を5カ月分で換算し、1億400万円とした。

 

歳出

多文化共生推進事業

質問  国際交流・多文化共生センターの開設目的や場所、業務内容は。

答弁  外国人住民が増加しており、住民の交流・就労・定住を支援し、地域社会で共生できるよう、多言語で一元的に対応することを目的に設置する。市民活動センター併設の旧喫茶室を事務所に改修し、外国人住民からの生活に関する相談等を受け、適切な関係機関などに取り次ぐほか、多言語による情報提供、日本語 教室等のマッチングなどを行うよう考えている。

 

戸籍住民基本台帳一般事業 

質問  らくらく窓口証明書交付サービス構築業務委託料の内容は。

答弁  マイナンバーカードを利用し、窓口付近に設置したパソコンから証明書を自動作成するサービスを構築するものである。本庁と大野支所に設置予定で、申請書の記入や本人確認書類の提示が不要で、窓口で手数料を支払い自動発行した証明書を渡すものである。

 

地球温暖化対策推進事業 

質問  電気自動車等導入促進補助金は1台10万円で60台の補助を見込んでいるが、足りない場合の対応は。

答弁  国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金の令和3年度の県内交付実績は640台である。県の本市の人口割合が約4パーセントであることから、26台程度の実績と推測している。不足が生じた場合は状況を見て検討する。

 

地域支援員活動事業

質問  商店街へ配置する地域支援員の事業内容は。

答弁  商店街の持続的な活性化を図るため、総務省の地域おこし協力隊の制度を活用して商店街の活性化を支援するものである。活動エリアは廿日市地域を予定し、空き店舗調査や利活用に向けた企画立案、商店の魅力向上や、売上げ向上の支援などを計画している。また、市内産業経済団体とも連携して取り組みたいと考えている。

 

教育費

質問  35人学級実施で、学級数の動向や、教員及び教室の確保の見通しは。

答弁  小学4年生の通常学級の定員が35人以下となることで、市内小学校で4学級増える予定。教員は県教委に定数配置を求めるが、定数充足しない場合もあり、臨時教員確保に取り組んでいる。教室は学校の要望を踏まえ、空き教室の再整備や、未使用の特別教室改修などを行っており、工夫を凝らして教室数の確保に努めている。

 

総括質疑

質問  佐伯総合スポーツ公園の野球場の整備は、事業全体の効果に疑問がある。公共施設マネジメント基本方針との整合を図る観点から、今この整備を進める理由を問う。

答弁  この整備は、佐伯総合スポーツ公園を拠点に中山間地域の賑わい創出を目的とし、佐伯地域の地域力の維持・向上にある。令和2年の女子野球タウン認定などもあり、野球場の機能を向上し整備するものである。公共施設マネジメント基本方針との整合は、これまでも目標に向けて進めており、公共施設全体で考え行う。球場面積の20パーセント縮減は難しく、改修は時代の要請に応えて行うもので、合理的な改修計画であると考える。

 

反対討論

新機能都市開発関連の事業について、環境への影響、次の世代を見据えると、今やるべき事業ではない。包カ浦の高付加価値宿泊施設の誘致関連について、経済効果が不明で、地元の方の理解は得られていないと考える。土木関連の包括維持管理業務委託について、現時点では成果が不明であるなどの理由により反対する。

賛成討論

新機能都市開発関連は、今こそやるべき時期であると考える。包カ浦の高付加価値宿泊施設の誘致関連は、経済効果が見込まれ、地元の方の反対についても粘り強く説得をしてから着手するとのことである。また、土木関連の包括維持管理業務委託は、スピード感を持った対応、効的な入札等ができるなどの理由により賛成する。