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議会広報「さくら」第71号 特集
地域支援員&市議会
「地域支援員」は、総務省の「地域おこし協力隊」と「集落支援員」の制度を活用し地域力の維持・強化を図る取り組みなどを行います。
現在、佐伯・吉和地域で、「佐伯・吉和の定住推進」「佐伯高など学校の魅力化」「農業活性化」「玖島地区活性化」「浅原地区活性化」「吉和地域課題解決」を担当する6人の地域支援員が活躍しています。地域支援員の皆さんにお話を伺いました。
地域のミッション達成に向け活動中
どんな任務ですか。充実していますか
【中山さん】
農業担当です。目標(ミッション)は、耕作放棄地を減らす・農地を管理できない方が、代わりに稲作を依頼できる法人委託の利用を促す・農商工連携の促進・農福連携など。農学部出身で、景観を支える仕事に関われて良かった。仕事内容はかなり充実しています。
【西本さん】
浅原の世帯を一軒ずつ回っています。
任務はコミュニティと行政のパイプ役や人つなぎです。人口推移など浅原に関するデータの分析も業務の一つです。浅原の人は温かく、とても楽しく充実しています。
【義志(ぎし)さん】
役割は、玖島地区からの情報発信です。玖島は広島工業大学とのコラボもあり、秋以降にはホームページができる予定です。できればSnsも。旧玖島小学校は改修中で来年4月オープンですが、コミュニティが業務委託を受けて行う事業化のお手伝いもします。
【松本さん】
佐伯高校の魅力化と発信が仕事です。さまざまな媒体を使った情報発信、公営塾運営、さえき学への支援や学校行事のサポートなど。信頼関係ができたところで、いろんなことが動いていくことが分かり、そこに充実感を感じます。
【中井さん】
定住推進担当で、ミッションは空き家バンク制度での相談対応と移住定住のプロモーション活動です。IT部門で働いていたので、動画作成や、360度全方向見ることができる映像を通して県外の人にも気軽に見てもらえるような仕組みづくりも行っています。地域の人達と連携しながらスキルを発揮できています。
【深瀬さん】
一つは、吉和の小さな拠点づくりです。 吉和支所の建て替えによる複合施設の活用方法を地域の方と一緒に考えます。二つ目は地域課題解決です。地域支援員にならなかったら、行政のことや地域の困りごとなど知らなかったので、今はとても充実しています。
ご苦労や、良かったと思われることは
- 前任の方に紹介してもらい、移住されてきた方の考えも聞けたことは良かったです。
- 最低限これを、という指標はないので成果をどうみるか、自己満足にならないかとも思います。次の募集では、もう少しミッション内容を細かく提示した方がやりやすいのでは。
- 研修で教わったのは、任務の形態はミッション型とコミュニティ型があるということ。私はコミュニティ型です。これまで外注していたことを自分でやる、など自分自身が変わるチャンスがもらえます。
- 良くも悪くも行政と民間の違いに戸惑います。
- 良かったことは、自分のコンテンツを立ち上げられたこと。行政の仕組みをある程度見ることができたこと。起業するときに役に立つのではと思います。
- 中に入ってみて行政のしていることが分かって今後に生かせる学びになっています。
- 自由度は高いけれど一人では厳しいです。
市政や議会に望むことを聞かせてください
- 安心して暮らせるまちづくりはできていると思うので、多様性を追求するあまりに、本来のまちの姿が壊れないように、古い町並み・平穏な生活を守ってほしいです。
- 空き家を手放しやすく、空き家バンクに登録しやすくなるように。移住者のその後を支援できるような施策があればと思います。
- 豊かな自然があるのが魅力なのに、他の地域同様に、山を開いて産業化しようとされています。それでは他と同じになってしまうので、その自然を生かした策を考えてほしい。
- 行政のデータは紙媒体が多く、各部署がいろんな媒体で持っています。一元化するとスピードアップするのでは。
- 市役所職員の方たちがこんなに市民のために動いてくださっていたのかと感じました。今日も話す中で、共通の想いがあったので議員さんも情報発信してもらえたら。
- 自分のスキルを生かしたい方にもっと地域支援員になってもらえるように、報酬に関しても考えてもらえたらと思います。
- 吉和の自然を残したまま、ITを吉和で活用できないかと考えています。観光だけでなく、吉和で仕事を、となるように。
地域を良くしたいという情熱と、自身の任務(ミッション)に対する真剣な向き合い方に議員も頑張らなくてはと強く思いました。
当日はお忙しい中ありがとうございました。