本文
議会広報「さくら」第71号 議員全員協議会
議員全員協議会
全議員に重要な取り組みの説明がありました
「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)選定に伴う固定資産税の軽減措置」について
重伝建地区の概要
文化財保護法に基づき、わが国にとって特に価値が高いと認められたものが重伝建地区です。(全国の認定地区数126)
令和3年8月、嚴島神社の周囲に形成された門前町としての宮島の町並み約16.8ヘクタールが、この重伝建地区として国から選定されました。
重伝建地区に認定されれば、同地区保存のための費用補助、固定資産税、相続税評価額の軽減など、優遇措置を受けることができます。
固定資産税の軽減措置
1、家屋分
地方税法の規定により、同地区内の伝統的建造物のうち、既に非課税となっている寺社以外の建造物の固定資産税が非課税となります。(影響額約80万円)
2、土地分
同地区内の敷地のうち、既に非課税となっている境内地等以外の指定敷地の固定資産税額の2分の1が特例条例制定により軽減される予定です。(影響額約200万円)※
※税収減分のうち、土地分軽減税額の37.5パーセント相当額は特別交付税措置されます。
主な質問
質問 特例条例制定により、対象不産産を有償で貸し付けている場合も、固定資産税を非課税または軽減する予定にしているのはなぜか。
答弁 文化財保護法の近年の傾向も踏まえ、対象不動産を遺していくためには、ただ保存するだけでなく、活用していく観点も必要なため、優遇したい。
質問 他自治体で前例がないとのことだが、本市がそうする理由は何か。
答弁 本市の重伝建地区は、わが国が誇る重要なものであるとの本市の強い意思を発信するためにも、市民へ分かりやすい説明をし、特例条例を制定していきたい。
環境産業常任委員会において、今後の取り組みについての説明がありました。
道の駅スパ羅漢及び魅惑の里の今後の方針について
施設整備から30年近くが経過し、修繕や運営について課題のあった道の駅スパ羅漢及び吉和魅惑の里について、財産の売却を視野に入れた民間活力の導入など、今後の活用方針案が示されました。
民間活用の可能性と課題
〈道の駅スパ羅漢〉
可能性…複数事業者が興味を示しており、民間投資の可能性がある。
課題…(1)経年劣化による大規模改修が必要。
(2)「道の駅」として民間企業が認定を受けるにはハードルが高い。
(3)営利活動と両立し、交通情報提供の機能確保が必要。
(4)国・県・市など施設で所有が異なり、民間活用には調整が必要。
(5)敷地が狭いため駐車場などの施設拡充が困難。
〈吉和魅惑の里〉
可能性…複数事業者が活用に興味を示しており、施設の可能性に対する民間企業の期待は大きい。
課題…芝広場を中心とした景観評価は高いが、宿泊施設が集積した西エリアと、建物が少ない東エリアに活用意見が分かれる。
民間活力導入に向けた基本方針
〈道の駅スパ羅漢〉
民間事業者の評価は高いが、民間事業者を設置者とする課題も多く、当面は指定管理を継続。施設の抜本的改修について、市負担が軽減できる手法(PFI事業など)を検討する。
〈吉和魅惑の里〉
(1)設置目的を重視し、市の関与を残しつつ新たな民間参入を促す。
(2)民間売却や貸与により、自由度と魅力を高め、市の財政負担を軽減。
(3)企業の投資や活躍できる場を提供するため、エリア分けを検討。
令和3年度指定管理更新の方針
〈道の駅スパ羅漢〉
3年の期間で公募により選定。
〈吉和魅惑の里〉
事前準備等に時間が必要で、1年の期間で非公募により指定管理者を選定。
主な質問
質問 吉和魅惑の里の場合、売却先の事業者が不要な施設は解体も可能となるのか。
答弁 民間事業者の運営上で利用しないのであれば、解体することも可能である。