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議会広報「さくら」第69号 新年度予算
令和3年度 予算特別委員会 どうなる?! 納めた税金の使い方
令和3年度一般会計および、8特別会計と3企業会計の予算案は、2月16日に開会された3月定例会初日の本会議に提案され、議長を除く全議員で構成する予算特別委員会に審査を付託しました。
予算審査は、新型コロナウイルス感染症に対応し、定期的な換気や休憩を行うなど、感染拡大防止に最大限配慮しながら行いました。
5日間の予算特別委員会における審査の結果、討論のあった一般会計および国民健康保険・後期高齢者医療特別会計、水道事業会計を含む全会計の予算を原案どおり可決しました。本会議最終日には、予算特別委員会の審査結果報告後に採決を行い、一般会計および国民健康保険・後期高齢者医療特別会計および水道事業会計に討論がありましたが、いずれも賛成多数により可決しました。
予算規模は4年連続で500億円超に
令和2年度一般会計予算は507億5千万円となり、3年連続で減少となったものの、4年連続で500億円を超える予算規模となりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市税収入の減少が見込まれるなど、厳しい財政運営の中での予算編成となりました。
歳入では、市税収入の減収を補うための交付金や地方交付税の増額が見込まれ、宮島口地区整備事業などの完了に伴い、市債発行や基金繰入は減少しています。
基金残高は微増となりますが、市債残額の増加は5年連続となる見込みで、今後も厳しい財政運営を進めていく必要があります。
コロナ禍と向き合い効果的な予算執行へ
15か月予算となる、国の補正予算や地方創生臨時交付金を活用した令和2年度補正予算(第12号)には、新年度に実施される新型コロナウイルス対策費が盛り込まれています。
感染症対策と社会経済活動の両立を目指しながら、福祉部門をあいプラザに集約する福祉センター整備事業や中山間地域の拠点形成事業、デジタル社会への対応などに取り組むこととなっています。
また、3大プロジェクトの「新機能都市開発事業」「地域医療拠点整備事業」「宮島口地区整備事業」を継続し、宮島訪問税導入に向けた準備も進められます。
一般会計予算
507.5億円
前年度比:22.5億円減少 4.2パーセント減少
全会計予算総額
891.4億円
前年度比:31.2億円減少 3.4パーセント減少
会計別予算状況
区分 | 予算額 | 対前年伸び率 |
---|---|---|
一般会計 | 507.5億円 | 4.2パーセント減少 |
特別会計 | ||
国民健康保険 | 111億5006.9万円 | 6.1パーセント減少 |
介護保険 | 106億2457.4万円 | 1.8パーセント増加 |
後期高齢者医療 | 17億8276.7万円 | 2.2パーセント増加 |
漁港管理 | 1936.7万円 | 3.5パーセント増加 |
墓地管理事業 | 3451.2万円 | 15.8パーセント減少 |
港湾管理事業 | 1億1115.7万円 | 2.3パーセント増加 |
市営住宅事業 | 2億7303.1万円 | 10.7パーセント増加 |
宮島水族館事業 | 9億1711.4万円 | 45.5パーセント減少 |
小計 | 249億1259.1万円 | 4.8パーセント減少 |
企業会計 | ||
水道事業 | 46億1355.6万円 | 13.4パーセント増加 |
下水道事業 | 88億945.1万円 | 1.8パーセント減少 |
国民宿舎事業 | 5782.2万円 | 15.0パーセント減少 |
小計 | 134億8082.9万円 | 2.9パーセント増加 |
全会計予算総額 | 891億4342万円 | 3.4パーセント減少 |
令和3年度の事業紹介(一部)
新機能都市開発事業
【事業費】1526万9千円
【内容】年度内に設立が予定されている土地区画整理組合の設立準備のため、前年度に引き続き支援などを行います。
宮島口地区整備事業
【事業費】6億4969万3千円
【内容】令和2年度には桟橋や旅客ターミナルなどが完成し供用が開始されましたが、引き続き外構の整備、アクセスの向上を図るための周辺道路整備を進めていきます。
地域医療拠点など整備事業
【事業費】9億7463万9千円
【内容】医療・福祉・まちづくりの機能を連携させ、継続的かつ一体的なサービスが提供できるよう、病院新棟整備に併せ、保育園や医療モールの入った官民複合施設を建設します。
福祉センター整備事業
【事業費】5億3041万4千円
【内容】総合健康福祉センター内に、福祉保健部門や既存の相談支援機関を移転・集約し、全市的な福祉ネットワークの核となる「地域まるごと相談支援拠点」を整備します。
法定外税導入推進事業
【事業費】2046万5千円
【内容】法定外税である宮島訪問税の導入に向け、税徴収システムの構築などの各種準備を進めていきます。
保育園管理運営事業
【事業費】178万2千円
【内容】保育士の保育以外の業務などの負担を軽減するため、先行して3園(宮内・友和・深江)にタブレットを導入し、保育時間の確保や安全管理体制の向上を図ります。
民間バス路線運行維持事業
【事業費】1270万円
【内容】利用者が低迷する中山間地域の路線バスを維持するため、利用者の運賃負担の軽減を図る目的で、上限運賃制度を導入します。
けん玉普及振興事業
【事業費】300万円
【内容】けん玉発祥100周年を記念し、けん玉の更なる普及につながる企画展などを実施するため、けん玉製造100周年記念事業を行います。
吉和支所複合施設整備事業
【事業費】6億7800万円
【内容】暮らし続けられる吉和地域の実現に向け、支所、市民センターなどの機能を集約し、まちづくり活動や交流の拠点となる施設を整備します。