議会広報「さくら」第67号 議員全員協議会
議員全員協議会
全議員に重要な取り組みの説明がありました
(仮称)宮島訪問税について
これまでの課題
宮島財源確保検討委員会で過去2回検討された「応益課税」では、宮島住民等にも課税され、「宮島住民等にとって負担にふさわしい受益がある税制なのか、税導入の理解が得られるのか」が課題でした。
応益課税から原因者課税へ転換
第3回目となる検討委員会では、「多くの来訪によって発生・増幅する行政需要に必要な経費の一部を、外部からの来訪者に求めることで、宮島に暮らしている住民等との公平が保たれる」として、課税根拠を「受益」から財政需要を発生・増幅する「原因」に転換しました。
目的税ではなく普通税に
外部からの来訪によって発生・増幅する行政需要は必ずしも観光等に限定されることなく多岐にわたる(例…宮島口渋滞対策、ターミナル改修・維持管理など)ため、あらかじめ事業を限定する必要のある目的税では対応が困難。「普通税がふさわしい」としています。
来島者アンケートでは
税額は、来島1回あたり100円または、頻繁に来訪する方の負担軽減として年払い500円とする案です。来島者に対する聞き取りによるアンケート調査結果では、回答404人中、訪問税導入について賛成が376人、反対24人でした。
来島者への聞き取りアンケート調査(9月5日12時45分~15時45分)結果より
区分 | 人数 | 比率 |
---|---|---|
賛成 | 376人 | 93.1パーセント |
反対 | 24人 | 5.9パーセント |
未回答 | 4人 | 1.0パーセント |
合計 | 404人 | 100.0パーセント |
アンケートの回答者属性居住地
理由 | 人数 | 比率 |
---|---|---|
(1)廿日市市内(宮島以外) | 34人 | 8.4パーセント |
(2)廿日市市内(宮島) | 7人 | 1.7パーセント |
(3)広島県内(廿日市市以外) | 153人 | 37.9パーセント |
(4)広島県外 | 208人 | 51.5パーセント |
(5)国外 | 2人 | 0.5パーセント |
合計 | 404人 | 100.0パーセント |
賛成意見(一部)
海外はもっと高額・島を守っていくためなら良い・100円なら良い・渋滞対策に使ってほしい・年払い制度があるなら賛成・小中学生は非課税にしてほしい・おもてなしトイレが良かった。こういう施設に使ってほしい
反対意見(一部)
訪問者でなく国や県に求めるべき・船、駐車場でお金がかかる。家族全員分の負担大きい・泊まった人が払えばよい・廿日市市民からはとらないでほしい
今後の予定
広報はつかいちへの記事掲載や関係者・関係団体への説明会、アンケート調査、パブリックコメント実施等の後、「できるだけ早い時期に」条例が提案される予定です。
条例案が議決されれば、総務大臣の同意を経たのちに、社会情勢等を勘案し施行日を定めることになります。
主な質疑
質問 アンケートは来島者が少ない時期に行われたが、信頼できる数字なのか。県外の人はほとんどいないのでは。
答弁 統計学上は、460万人のデータ抽出数として385あれば有効とされている。県外からの人は208人(51.5パーセント)である。
質問 財源は必要だが、経費がかかる。リスクマネジメントもきちんと明らかにすべきだがどうか。
答弁 まだ、算出して説明できるところまでは来ていない。今後、船舶事業者と協議、精査して説明できるようにしていく。
質問 宮島在住以外の廿日市市民に課税するということに不公平感があるようだが、説明予定は。
答弁 まずは大野区長会や廿日市町内会連合会など代表者がおられる会で説明を行う。吉和・佐伯地域ではまちづくり座談会で説明する。要望があればいつでも出前トークなどを行う。
質問 フェリー改札口で課税・非課税の別による勘違いや混乱が生じるのではないか。
答弁 なぜ税を払わない人がいるのかという感覚を持つ方もおられるかもしれない。スムーズに徴収できるようにしたい。