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議会広報「さくら」第67号 一般質問
議員のQ&市のA 一般質問
一般質問とは?
市の行う一般事務に関して議員が質問します。皆さんの生活にかかわる大切な質問です。あなたが関心をもった質問はありますか?
質問議員18名 質問44項目
※質問・答弁要旨は質問した議員が書いたものです。
その他の質問に関しては、会議録・廿日市市議会ホームページでご覧いただけます。
岡本 敏博(おかもと としひろ) 議員
イノシシの加工施設の整備を
質問 イノシシによる被害も大変だが今年はウンカの異常発生により、農家はさらに厳しい状況にある。
イノシシによる被害から地元農家を守るとともに地元の特産品としてジビエ【※1】(イノシシ肉)の処理加工施設の整備を検討してはどうか。
答弁 本市の鳥獣による農作物などの被害の多くはイノシシによるものであり農家の営農意欲の減退や離農につながるケースも出ている。
イノシシを地域資源として有効に活用するジビエの加工は解決策のひとつになると考えている。加工施設の整備に関しては今後先進事例での効果や課題も参考にし、本市における施設整備の可能性に関して見極めたい。
その他の質問
- 宮島訪問税に関して
- 持続可能な民間保育園の運営に関して
- 中央水路のこれからに関して
井上 佐智子(いのうえ さちこ) 議員
大野支所の充実を
質問 大野地域は人口、世帯数とも市の約25パーセントを占めている。区長、副区長約75名の活動が大野支所の職員不足をカバーしている状況だとも言える。大野支所長が裁量権を持てる予算の確保と大野支所の人員を増員し支所の充実を図るべきだが、市長の思いを問う。
答弁 支所は、住民自治組織の活動支援、状況把握、受付・相談という窓口サービスや事案に対する迅速な対応など現地性の高い重要な任務を担っている。本庁は、全市域に関わる企画立案や課題対応、公共施設の整備や大規模改修、内部管理を担っており、今後支所のサポートと連携も進める。大野支所の執行体制に関しては、適切な職員配置ができるよう検討する。
その他の質問
- 松本市長の公約に関して
- 高齢になっても、我が家で暮らせる施策の組み入れに関して
- 審議会と市職員の管理職の女性の割合に関して
林 忠正(はやし ただまさ) 議員
旧市街地での4メートル道路確保を
質問 旧市街地は建物が密集し4メートル道路が確保されず、不便を強いられている所が多くある。建物新築の際は建築基準法で道路の中心線より2メートルセットバック【※2】するが、4メートル道路確保はなかなか困難だ。関係地区の一括測量や道路後退用地【※3】の市への寄付と市による舗装整備を原則とすることで、4メートル道路確保に繋がるがどうか。
答弁 幅員4メートル未満の生活道路の拡幅は、道路後退用地の寄付合意が得られ、整備済み道路接続で一定の効果のある箇所は、地域住民の要望で、狭あい道路整備事業として対応。また、建築基準法に基づく申請時に建築主と道路後退用地の寄付に合意した箇所は、市で測量・登記および舗装など実施で将来的な4メートル道路確保に努めている。
その他の質問
- 9月定例会での決算特別委員会の開催に関して
- サテライトオフィスの誘致に関して
北野 久美(きたの くみ) 議員
安心して相談できる体制構築に向けて
質問 家族形態の変化や価値観の多様化などにより、ダブルケア【※4】や8050問題【※5】など、各世帯が抱える子育てや介護などの課題は複雑化している。そのため、本市では総合健康福祉センターに相談支援拠点の整備を計画している。市民が安心して相談できる体制構築のために、関係部署や専門機関との連携強化や、専門的な対応ができる人材育成などに注力すべきであると考えるが見解を問う。
答弁 縦割りの支援では対応が難しい事例に対し、支援の方向性を定める調整や関係機関の役割分担を行い、必要な支援につないでいく。また、福祉部門への研修を実施し、相談支援の専門職人材を保有する社会福祉法人などとの連携による体制構築も検討している。
その他の質問
- 多様な働き方の実現に向けて
大崎 勇一(おおさき ゆういち) 議員
法定外税の課税対象者に関して
質問 宮島にはさまざまな方が来島される。公共の工事をする方、民間の工事をする方、島内に食材を届ける業者、宅配業者など々であるが、これらの方は島内に事業所がなければ課税対象になるのか。
答弁 島外に事業所があり仕事の用事などで宮島を訪問する方に関しては、業務による一時的な訪問であり、課税対象と考えている。宮島財源確保検討委員会では頻繁に宮島に来訪する方への配慮も必要と考え、年払い制度による負担軽減策が提言された。
今後、商工会議所や商工会などの各種団体にも説明を行い、年払い制度を活用していただくことで、課税対象となる事業者の皆さんにご理解をいただきたいと考えている。
その他の質問
- 宮島の人口減少対策に関して
- 過去の宮島に於ける観光施策に関して
堀田 憲幸(ほった のりゆき) 議員
佐伯地域の現状と将来像に関して
質問 人口流出が進み自然環境の悪化、農地や山林の荒廃による建設残土や産業廃棄物の搬入などで行政不信になっている。
そこで次の点を問う。
(1)宅地造成規制区域を導入するとしたが進展状況は。
(2)建設残土や産業廃棄物などの搬入状況を把握しているのか。
(3)将来像をどう考えているか。
答弁 (1)造成に伴う崖崩れや土砂の流出による災害防止のため、規制を行う区域の候補地を確定、住民説明会などの後に来年9月を目途に指定したい。
(2)市内70施設あり不適正な場合、県と一緒に指導している。
(3)移住・定住の促進、交流人口の増加、地域公共交通や生活サービス機能の維持、耕作放棄防止などに取り組み、安心して暮らせる地域を目指す。
中島 康二(なかしま こうじ) 議員
大野西地域の整備活性化に関して
質問 (1)JR大野浦駅南側における土地利用の誘導に関して問う。
(2)宮浜温泉地区の環境整備などに関して問う。
(3)鳴川海岸周辺における保全・整備・活用などを問う。
(4)鳴川保育園の廃園時期や跡地の利活用などに関して問う。
答弁 (1)令和4年度予定の広島圏都市計画総合見直しに向けて、用途地域の見直しや容積率の緩和などを検討し、近隣商業地域などの指定を考えている。
(2)大野西地域の賑わいの拠点として、温泉組合と協力する。
(3)大竹市などと連携し、国・県へ強く要望する。護岸整備の事業化が決まれば、自然海岸の保全・活用につなげる。
(4)廃園条例を上程後、来年4月以降、地域の意見も聞きながら跡地の利活用を検討する。
その他の質問
- 新型コロナウイルス感染症の検査・対応などに関して
角田 俊司(かくだ しゅんじ) 議員
ひきこもりと不登校に関して
質問 40歳以上のひきこもりは全国で61万人。8050問題と言われ、50歳の子が、80歳の親に依存する大きな社会問題である。問題の原因は多々あるが、多くは不登校がきっかけと言われている。
毎年約3万人が不登校のまま中学を卒業し、20歳前後で進学就職していない人は全体の18パーセント以上に達し、今でも増加傾向にある。市の対策の成果が出ているとは思えないが、今後の考え方を問う。
答弁 フリースクールなどで支援しているが、学校だけでは解決できない。家庭教育の充実に向けて親プログラム【※6】の導入も考えたい。教育・福祉両面から、民間団体とも連携し、取り組めるよう支援していく。
その他の質問
- 防災に関して
- ソーラーパネルに関して
広畑 裕一郎(ひろはた ゆういちろう) 議員
超高齢社会も安心に暮らせるまちに
質問 6月、本市の人口構成比で65歳以上が初めて30パーセントを超えた。2040年には40パーセントの予測がある。現状でも高齢者や家族への対策が十分とは言えない中、現役世代も老後に不安を抱いている。市は、超高齢社会でも安心して暮らせるまちづくりをどう進めるのか。
答弁 現在、令和3年度からの高齢者福祉計画・8期介護保険事業計画を策定中。実態調査では認知症への対応の不安や、症状の悪化に対応するサービス量増加の課題が明らかになった。8期では7期で未整備の施設も含む介護サービスの基盤整備を検討中。また、認知症施策の総合的な推進、保健事業と介護予防の一体的実施、介護人材の確保に重点を置いた事業を計画に盛り込む。
その他の質問
- 自然災害の避難対策に関して
新田 茂美(にった しげみ) 議員
佐伯総合スポーツ公園に関して
質問 当施設は、地域資源を十分に生かした「スポーツパーク」として市民の福祉、健康、体力づくりの拠点としての役割を果たしている。施設の老朽化が進み、陸上競技場は有害鳥獣被害でかなり状態が悪い。時代のニーズに合った整備、改修が必要と考えるが今後の計画と方針に関して問う。
答弁 再整備方針は、陸上競技場の観覧スタンドの改修、全面芝生化、ナイター照明の増設を盛り込んでおり、サッカーの利用を中心とした多目的グラウンドとして整備することを基本と考えている。財政面では新型コロナウイルスの感染拡大の影響も考慮しながら、有利な財源確保に努め、第6次総合計画の後期基本計画内に実施を図っていきたい。
その他の質問
- 本市のコミュニティースクールへの考えと取り組みに関して
大畑 美紀(おおはた みき) 議員
学びの保障と教育現場の負担軽減を
質問 教室で身体的距離を確実にとり、かつすべての子どもに目を行き届かせるために、20人学級実現を国に求め、すぐに副担任などの加配をすべきである。国・県の措置があるまでは、市独自に支援員増員を。
答弁 少人数学級実施など教職員定数改善は大変重要であり、今後も国や県に対し引き続き粘り強く要望していきたい。市独自には令和2年度は子どもつながり支援員125名分を予算措置し、随時配置を進めている。今後も必要な人的支援で教職員の負担軽減に努めたい。
質問 特別教室にもエアコン設置を。
答弁 特に利用率の高い理科室には気化式冷風機配備やスポットクーラー設置をしている。空調整備は重要な課題であり、早期事業化に取り組みたい。
その他の質問
- 風力発電所計画に関して
- 環境に配慮した太陽光発電施設にするために条例制定を
- 新型コロナウイルス感染症への対応に関して
細田 勝枝(ほそだ かつえ) 議員
平和、核廃絶の希求を次世代へ継承を
質問 被爆75年、被爆者の平均年齢が83歳と高齢化が進む中、被爆体験や、核兵器の非人道性残酷さを世界へ訴えることが難しくなる。戦争遺構・資料を伝え残し後継の人材を育むことが核廃絶へのカギとなる。核兵器は絶対悪であり核兵器禁止条約の発効を願う。そこで平和への取り組み、次世代へ被爆の継承を問う。
答弁 はつかいち美術ギャラリー、市民センター、廿日市市国際交流協会などで、平和事業を開催。平和の希求を絶やさず、平和事業の継続により、戦争被爆体験を次世代に継承し、恒久平和の実現に取り組む。市教委は、子どもたち自身が平和を「創る担い手」として主体性を促し、平和教育の充実に努める。
その他の質問
- コロナ禍の子どもの予防接種と乳幼児健診に関して
徳原 光治(とくはら こうじ) 議員
コロナ感染での生活経済回復支援策
質問 新型コロナウイルス感染による「緊急事態宣言」が全国に発令され、市民生活・経済の維持・回復など大変な状況である。本市でも臨時議会などで大型の「コロナ対策補正予算」が組まれ、緊急対応をしているが、これらの成果と課題、そして今後に関して問う。
答弁 産業振興実行委員会では、市の対策にオール廿日市で取り組むため各種プロジェクトを推進。特に宮島の来島者減で宿泊や飲食業の売り上げは厳しく、市民に地元に宿泊し再発見してもらう「宿泊キャンペーン」や、事業者応援のプレミア付きの「今こそチケット」を販売。今後の対応は、感染拡大防止に全力で取り組み、国や県の動向を注視し、必要な支援に取り組んでいく。
荻村 文規(おぎむら ふみき) 議員
下更地交差点改善を人に優しいまちへ
質問 朝の通学時と重なる、車の通勤渋滞。渋滞のイライラや、時間の無さからくる車の信号無視。青信号を横断する児童や歩行困難な高齢者の方の安全が脅かされている。これらは下更地交差点のみならず、多くの箇所で散見される。今後ますます歩行困難な高齢者は増えていく。市と市民が連携調査し、改善すべきは警察当局へ積極的に進言、提言していくべきでは。
答弁 本市としては、交通事故につながる危険性の高い交差点などに関しては、今後においても、地域の方や関係団体と一緒になって現地の状況を確認し、効果的な対応策を検討する。信号機の改善が必要な場合は、警察へ改善要望をしっかりと行っていきたい。
その他の質問
- 起業したくなるまちを目指して
山田 武豊(やまだ たけとよ) 議員
学習用タブレット活用を最大限に
質問 Ict授業の推進に向け、本市児童生徒すべてにタブレットを貸与することとしているが、今回のコロナ禍により教育分野においてもリモートでの事業展開は加速すると推察できる。今後、タブレットの利活用に関しては、授業の活用のみならず、官民の垣根を超え、子どもたちへの学力支援への活用も考えてはどうか。
答弁 現在、本市では学習サイトなどの活用や教育機関向けのツールの機能を生かした授業づくりを進めている。将来的にはご指摘の民間ノウハウを生かした学習支援などの導入なども考えられる。
どのようなサービスが展開されているか研究を進め、一人一台端末の環境を最大限活かせるよう努めたい。
その他の質問
- 宮島法定外税に関して
- 治水政策に関して
高橋 みさ子(たかはし みさこ) 議員
家庭系ごみの処理に関して
質問 (1)有料化後の排出量は。
(2)高齢化により紙オムツは増加し、水分を多く含むため、焼却の際、大きな負担となる。再生利用を検討してはどうか。
(3)ステーション方式による収集方式から戸別収集への変更を検討してはどうか。
答弁 (1)前年比、燃やせるごみは11パーセントの減、資源ごみは12パーセントの増。分別の徹底や減量への取り組みが進んでいると考える。
(2)環境省が再生利用のガイドラインをまとめた。社会的な要請や国の動向を注視しつつ、広域的なリサイクル体制が整い、環境負荷の低減や費用面での合理性が期待できる状況となれば検討したい。
(3)戸別収集は、長期的な課題。ごみ出しが困難な世帯は、ふれあい収集で対応したい。
その他の質問
- 新機能都市開発事業に関して
- 法定外税導入に関して
石塚 宏信(いしづか ひろのぶ) 議員
快適に住み続けられる環境に関して
質問 雨水、家庭排水が流れる家の廻りの水路、利用されない農水路や農道(里道)への本市の取り組みに関して問う。
答弁 機能不要と思われる里道水路に関して、廃止可能か否か十分検討のうえ、公用廃止を進める考えである。
質問 地域住民も30年以上溝掃除、泥上げ、里道のり面の草刈りをしてきたが住民も高齢化が進み市民任せにも限界がきている。今後の対応は。
答弁 多くの地域で、水路清掃など日常の管理は一斉清掃や地域清掃などで行っていただいており、市は発生したゴミの運搬処分を行っている。引き続き地域と一緒に管理を進めていくとともに、地域の意見を聞きながら、市民が快適に暮らせる環境の維持に努める。
その他の質問
- コロナ禍において指定緊急避難場所などの対応に関して
枇杷木 正伸(びわき まさのぶ) 議員
バス路線再編の現状と課題に関して
質問 バス路線再編後約5カ月が経過、スタート前には地域の方とも協議を重ね意見集約したが、見落としていた事も見えてきた。来年度の予算編成も始まり、改正するには関係部署との調整の時間も必要であり、早急に方針を決める必要がある。沿岸部各路線の現状と課題・対策に関して問う。
答弁 再編直後から新型コロナウイルス感染症の影響により、廿日市さくらバス、おおのハートバスとも4・5月は約5割程度、6・7月は約8割程度の利用となっている。運行に関しては、運行ルートや運行時間に関して意見や要望を聞きながら、当面の間はしっかりと利用状況、収支状況などの把握を行い、今後、必要な見直しを検討していきたい。
用語説明
【※1】ジビエ:狩猟肉、野生鳥獣肉
【※2】セットバック:建物を新築する際、前面道路が4メートル未満の時は、道路の中心線より2メートル後退することを示す
【※3】道路後退用地:セットバックにより広がる道路用地
【※4】ダブルケア:子育てと介護を同時に担うこと
【※5】8050問題:高齢の親が無就労の子の生計を支えている状態
【※6】親プログラム:親の力を学びあう学習プログラムの略で、親が「おのずから気づき、学ぶことができる力」を高めていくのが目的