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議会広報「さくら」第64号 一般質問
議員のQ&市のA 一般質問
一般質問とは?
市の行う一般事務について議員が質問します。
皆さんの生活にかかわる大切な質問です。
あなたが関心をもった質問はありますか?
質問議員14名 質問32項目
・質問・答弁要旨は質問した議員が書いたものです。その他の質問については、会議録・廿日市市議会ホームページでご覧いただけます。
山田 武豊(やまだ たけとよ) 議員
入島税導入の可能性と目標は
質問 市長は10月の選挙で入島税導入を最大の争点とした。可能性はいかほどあるのか。
答弁 課題も多く、数値で表すことはできないが、可能性がないということはない。
質問 税を導入した場合、目標額はいくらと考えているか。
答弁 現在、宮島のグランドデザインを策定しているが、将来にわたり宮島の観光資源を維持していくためにどのくらいかかるのかを見て決めたい。
質問 目標、課題があり、その解決に向けての政策、施策である。税を徴収すること自体が目標と思われないよう注意していただきたい。
答弁 導入できたとしたら、まずは5年間、課税額等を変えずやらせていただく。しっかりと説明もさせていただきたい。
その他の質問
- 人口減少社会への対応について
- 財政の健全化について
- 高齢社会への対応について
中島 康二(なかしま こうじ) 議員
大野福祉保健センターの今後について
質問 筏津地区にある大野福祉保健センター(福祉センター)は、築30年近く経過しているが、筏津地区公共施設再編事業(体育館、市民センター、図書館)に関連し、福祉センターの今後について、市の方針等を問う。
答弁 福祉センターは大幅な改修が必要とされるが、社会福祉法人いもせ聚楽会が、令和3年度末まで施設の指定管理を行う。令和3年度からの介護保険事業計画において、高齢者福祉施設等について検討する。
質問 福祉センターには舞台ホール等があり、市民発表の場所として必要とされているが。
答弁 福祉施設としての利活用や、廃止及び売却等含めて検討するが、筏津地区に市民発表の場所は確保する。
その他の質問
- 本市の道路整備計画等について
井上 佐智子(いのうえ さちこ) 議員
入島税一本ではなく多様な収益確保を
質問 入島税1本ではなく多様な収益確保に向けて次の点を問う。
(1)おもてなしトイレの有料化を。
(2)ふるさと納税に世界遺産・バッファーゾーン【※1】保全のためと明記し寄付を募れないか。
(3)宮島口・宮島桟橋にたる募金設置を。
(4)年度ごとに事業を決めてクラウドファンディング【※2】を取り入れてはどうか。
答弁 (1)トイレは企業との5年間の協定で無料としている。
(2)「世界文化遺産を擁する宮島の自然や文化財の保護と観光振興に関する事業」の項目がある。
(3)検討したい。
(4)これまで検討したが実現せず、継続して検討する。
その他の質問
- 超高齢社会の在宅高齢者を支える施策のうち交通施策と介護保険制度について 他2件
林 忠正(はやし ただまさ) 議員
フレックスタイム制【※3】の導入を
質問 国は働き方改革の一環で平成28年10月から原則全職員、月曜日から金曜日までの毎日5時間のコアタイム【※4】のあるフレックスタイム制を導入。自治体でも豊田市、東京都、横浜市が導入し、寝屋川市が令和元年10月から完全フレックスタイム制を導入。本市も業務に差し支えない範囲で、ライフスタイルに合わせた時間で業務ができれば、業務効率が向上し、時間外の削減に繋がる。制度の導入はどうか
答弁 本市は市民サービスの安定的な供給に支障をきたさないようにするなど課題があり、今後、他市の運用や導入効果を調査研究し、職員のライフスタイルに応じた働き方の実現などに向けた制度を検討する
その他の質問
- 任期付職員等の正規職員への登用について
- 再犯防止推進計画等への対応について
岡本 敏博(おかもと としひろ) 議員
農地を守る仕組みづくりを
質問 担い手不足と高齢化、有害鳥獣被害により耕作放棄地は増え続け、このままでは中山間地域の維持ができなくなるような状況であり次の点を問う。
(1)農地を守る仕組みづくりや農作業を担う法人の強化、担い手の確保と育成はどうか。
(2)農業振興のためのビジョンの策定をすることはどうか。
答弁 (1)農業法人の強化は重要であると考えており、先進事例なども参考にしながら、JA佐伯中央などとも連携して、農業法人が可能な限り自立した運営が継続できるよう支援していきたいと考えている。
(2)耕作放棄地の増加が著しく地域力の低下につながることが懸念されるため、令和2年度から農業振興ビジョンの策定に着手したいと考えている。
その他の質問
- 新時代の新市長によるまちづくりについて
大崎 勇一(おおさき ゆういち) 議員
ふれあい収集について
質問 本年4月から始まる家庭系ごみ処理有料化に伴い、新たに始まる新サービスの一つ「ふれあい収集」について、その内容を問う。
答弁 対象者は、介護保険の要介護認定を受けている人、身体障害者手帳の交付を受けている人など、家庭ごみをダスターステーションまで持ち出すことが困難な世帯である。
原則、本人の申請に基づき、審査・決定を行い実施するが、本人以外でも、家族、親族、民生委員、ケアマネージャー等からの申請を受け付けることも考えている。
大型ごみを除くすべてのごみが対象で、希望により安否確認や、緊急連絡先への通報などのサービスも併せて行っていく予定である。
高橋 みさ子(たかはし みさこ) 議員
何を「減らし」何を「やめる」のか
質問 新市長は、眞野前市長の市政運営を継続すると約束し後継者指名を受けた。しかし一方、公約では次世代に政治の「ツケ」を回さないまちへとして「減らす」「やめる」勇気と決断が必要と述べている。予算編成において、優先順位を明らかにすることは重要である。ついては、来年度の予算編成において、何を「減らし」何を「やめる」のかを問う。
答弁 現在、令和2年度当初予算編成を行っているところであり、今後の予算査定の中で、しっかりと内容を吟味し、施策や事業の優先順位付け、選択と集中などにより、本市を取り巻く社会経済情勢や市民ニーズ、また新たな行政課題等へ迅速かつ的確に対応できる予算編成に努めていく。
その他の質問
- 市長の政治姿勢について
- 入島税の導入について
大畑 美紀(おおはた みき) 議員
非核平和の自治体へ市長の基本姿勢は
質問 合併による市政と市民生活への影響をどう見ているか。また自治体戦略2040構想は日弁連から意見書が出ているように問題があるがどうか。
答弁 合併は、一定の成果はあったと考えている。自治体戦略2040構想は、全国市長会で「慎重に」などの発言もあり、国や地方6団体などの動向を注視していきたい。
質問 憲法を市政に生かすこと、非核・平和の自治体を作る努力について問う。
答弁 地方公共団体は憲法が目指すものを具現化するための役割を担っており憲法にのっとり市政に努めたい。市政運営も平和が基底にあり、これまでの取り組みを踏襲していく。核兵器は絶対に使用されてはならず、存在も認められない。
その他の質問
- 佐伯総合スポーツ公園の再整備について
- 教育について
山口 三成(やまぐち みつなり) 議員
災害時の情報伝達・避難方法は
質問 災害時の避難情報発信について次の点を問う。
(1)災害時は雨音で防災無線が聞こえない。土砂災害警戒区域全戸に戸別受信機を貸与したらどうか。
(2)福祉ねっとの防災プロジェクト活動について。
答弁 (1)戸別受信機は情報伝達するための有効的手段である。
土砂災害特別警戒区域内の避難行動要支援者を対象に検討を進めており、出水期までに貸与できるよう調整したい。今のところ土砂災害警戒区域への全戸貸与は考えていない。
(2)土砂災害特別警戒区域に居住している、障がいのある人と避難方法や避難場所の確認など説明を行っている。情報伝達や避難支援体制など検討中である。
隅田 仁美(すみだ ひとみ) 議員
死亡手続きの負担を減らせ
質問 遺族にとって葬儀後の手続きは大変な負担となっている。
(1)亡くなった人の情報に基づき、故人に必要な手続きが一目で分かる一覧表の作成を。
(2)「お悔やみコーナー」など、一つの窓口で必要な手続きを、ワンストップ【※5】で行うことはできないか。
答弁 (1)高齢化の進展に伴い、遺族の負担が軽減できる取り組みを検討する必要がある。他市の例も参考に手続き内容や方法がわかりやすくなるよう見直し、充実を図っていく。
(2)「お悔やみコーナー」など、必要な手続きを、申請から完了までワンストップで行うことは、今後の国の動向を注視し、ご遺族の負担を少しでも軽減できるよう、窓口の配置や職員体制など含め検討する。
その他の質問
- AI(エーアイ)【※6】を活用した市役所の業務効率化(RPA)について
有田 一彦(ありた かずひこ) 議員
安心安全のまちづくりへ
質問 JR平良踏切をはじめ、踏切整備計画の進捗状況を問う。
答弁 踏切道改良促進法の一部改正に基づき、大野深江踏切が改良され、地御前踏切も改善が図られた。平良踏切の整備に向けては県に改良要望を行ってきたが進展がない。歩道の改良の必要性は認識しており、引き続き県と協議し、「法指定」が受けられるよう強く調整していきたい。
質問 新機能都市開発事業と絡めて、新たに計画される道路の沿道に公園建設はどうか。
答弁 新機能都市用地に3%以上の公園・緑地を計画している。新道に合わせた計画はないが上平良地区は小さな公園が多く、ある程度の一体化も考えられ、地域の要望を聴きながら地域と共に考えていきたい。
新田 茂美(にった しげみ) 議員
今後の佐伯総合スポーツ公園
質問 佐伯総合スポーツ公園は、中山間地域だけでなく、本市の大事な資源である。広大な敷地に多くのスポーツ施設を有しているが利用者は決して多くない。今回大型複合遊具を設置し、交流人口の増加、地域の活性化を図るとしているが、今後の本市の考えを問う。
答弁 利用者からの、老朽施設の機能回復、トイレ改修、飲食の提供など快適性の向上を求める声に応え、現在施設の長寿命化計画に基づく整備を行っている。今後、稼働率向上が可能な陸上競技場を、多目的広場に変更する検討と、施設を利用されるかたがたが中山間地域を回遊して地域の魅力を感じてもらえる取り組みを同時に進め、愛着を感じ、地域の中核を担う施設にしたい。
その他の質問
- 本市の保育園待機児童の対策について
広畑 裕一郎(ひろはた ゆういちろう) 議員
行革進め持続可能な財政基盤構築を
質問 市は、持続可能な財政基盤を構築するため行政経営を推進しているが、昨年度も財政指標の改善が見てとれない。この理由を問う。
答弁 「中期財政運営方針」の目標値をおおむね達成できており、現時点では健全な財政運営が一定程度図られている。
質問 目標値が低すぎる。本市は、日経BPの住みやすいまちランキングで中四国1位となったが、東洋経済の財政健全度ランキング200ではランク外。財政健全度でも県内1位を目指してはどうか。
答弁 今の本市は一番苦しい時、財政目標を恣意的に作るのはどうか。これ以上悪化させない事がベター、これからの事業は、やめる勇気を持ち撤退基準を作り覚悟して行いたい。
その他の質問
- 大野地域の渋滞緩和対策について
堀田 憲幸(ほった のりゆき) 議員
佐伯高校の支援さらなる魅力アップを
質問 佐伯高校支援について問う。
(1)地域貢献できる学科の新設を提案できないか。
(2)地域外からの受け入れ態勢をさらに充実できないか。
答弁 (1)「佐伯高校を応援する会」とともに「さえき学」の充実を検討、協議していきたい。
(2)遠隔地の生徒受け入れも含め、地域が支援に関与し「佐伯高校を応援する会」と連携、スピード感を持って進めたい。
質問 佐伯地域と佐伯高校に対する市長の熱意をいただきたい。
答弁 佐伯高校は、中山間地域の活力を維持するのに不可欠な施設だ。その中で来年度いくつかのメニューを考えている。何らかの補助ができればと思っている。存続に何がベストなのか地域の皆さんにぜひ声をあげていただきたい。
用語説明
【※1】バッファーゾーン:緩衝地帯(ここでは登録遺産を保護するためにその周辺に設けられる利用制限区域の意味)
【※2】クラウドファンディング:不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うこと
【※3】フレックスタイム制:労働者からの申請で始業時刻と終業時刻を変更することができる制度
【※4】コアタイム:フレックスタイム制の中で必ず勤務すべき時間帯
【※5】ワンストップ:ここでは1つの窓口のこと
【※6】AI(エーアイ):人工知能のこと