本文
平成25年8月1日発行 第38号 テキスト版
目次
本文
補正予算 地域経済の活性化・雇用創出に向けて
国の「地域の元気臨時交付金」を積極活用し
- 新規事業などで5億3428万9千円を増額
- 24年度補正の対応で17億5415万7千円を減額
総額 12億1986万8千円の減額補正
補正予算の概要
25年度一般会計補正予算では、国の24年度補正である「地域の元気臨時交付金」を受けた新規事業費などの増額補正と、24年度3月議会における大型補正に対応した減額補正が行われ、25年度一般会計総額は424億4013万2千円となりました。
3月議会の開催時期が、市議会議員一般選挙の影響で前倒しされたこともあり、25年度当初予算と24年度補正予算の事業が重複計上となったことが主な要因です。
重複した事業予算が減額されたため、補正予算総額では大幅な減額補正となりましたが、24年度補正の事業が25年度に繰り越されたため、実施される事業は大幅に増加しています。
事業の実施においては、国の24年度補正の大義である地域の経済・雇用対策を推進することが目的であるため、今後の早期で確実な執行が求められます。
増額補正された事業 地域の元気臨時交付金事業(新規)
事業名 | 事業内容 | 補正額(千円) |
---|---|---|
保育園維持管理事業 | 老朽化した宮内保育園の外壁改修工事 | 21040 |
漁場整備事業 | 宮島・大野地区のあさり漁場整備調査費 | 10500 |
宮島伝統産業会館管理運営事業 | 洋式トイレ化と女性用トイレの整備 | 2000 |
道路整備事業 | 佐方越線ほか3路線の市道整備 | 94940 |
公園整備事業 | 阿品二丁目公園ほか1か所の遊具整備 佐伯総合スポーツ公園ほか2か所の照明改修工事 |
54500 |
高規格救急自動車整備事業 | 高規格救急車両を佐伯分署へ1台配備(更新) | 30082 |
小型動力ポンプ付積載車整備事業 | 小型ポンプ積載車両を大野分団へ2台配備(更新) | 15078 |
事業費合計 | 228140 |
財政への効果は
質問 国の大型補正予算の活用で、中期財政運営方針などの計画に対しての財政的効果はあったのか。
答弁 起債をせずに済んだもの、基金から繰入をせずに済んだもの、一般財源で余裕が出たというところもある。今年度執行できないものは26年度に向けて基金を創設し、修繕工事や事業などへ充当する考えであり、多大な財政効果があったと考える。
保育園維持管理事業 優先度の認識は
質問 宮内保育園の外壁改修は、優先度を考えると当初予算に計上すべきではなかったのか。
答弁 当初予算編成時に予算要求はあったが、国の補正の情報を受けて財源の有利な交付金を活用することとした。園児の安全確保の必要性は、十分認識している。
漁場整備事業 市の特産品 アサリを守れ
質問 漁場整備事業で整備されるアサリ漁場の規模や対象の漁協は。
答弁 整備する漁場は約2haを見込んでおり、今後の調査設計で干潟の規模が確定してくる。対象は、大野漁協と大野町漁協である。
小型動力ポンプ付積載車整備事業 命と財産を守る 消防団機能の向上へ
質問 小型動力ポンプ付積載車の今後の更新予定は。
答弁 26年度以降は、阿品台、友和、深江、塩屋、宮島の分団に、計5台を適宜更新する予定である。
増額補正された事業 その他の単独事業追加分
事業名 | 事業内容 | 補正額(千円) |
---|---|---|
防犯灯整備推進事業(拡充) | 防犯灯のLED化促進のための補助金を増額 | 59202 |
林道整備事業(拡充) | 林道魚切線工事費の増額 | 10860 |
道路整備事業(拡充) | 地御前宮内線、赤崎14号線の用地買収費を増額 | 147951 |
街路深江林カ原線整備事業(拡充) | 事業に係る用地買収費の増額 | 43131 |
小中一貫校施設整備事業(拡充) | 県内産木材を利用した机といすの整備など | 33500 |
協働のまちづくり事業(新規) | 玖島地区まちづくり事業への補助金 | 2500 |
商工業振興事業(新規) | 佐伯・吉和地域のにぎわい創出事業への補助金 | 1500 |
その他の事業 | 地籍調査実施事業など3事業 | 7505 |
事業費合計 | 306149 |
防犯灯整備推進事業 整備費用を大幅増額
質問 防犯灯整備推進事業の補助金5920万円の積算根拠は。
答弁 地域の要望として、スケールメリットを生かした整備を行いたいとの声があった。支所などと調整を行った結果、設置費用と電気代の削減効果を考慮し、補助対象を1524灯から4098灯に見直した。
質問 スケールメリットによる設置費用は。また、電気代の節減効果は。
答弁 20WのLED交換で、設置単価が23000円から19000円程度に、電気代も年間3000円程度から1870円程度に節減できる見込みである。
質問 すでにLEDに取り替えている地域への救済は。
答弁 この事業に合わせ、特例制度として対応する。
小中一貫校施設整備事業 市内林業の活性化を
質問 県内産材を利用した机といすを、建設中の小中一貫校に配備するとあるが、市内産材と市内加工会社を積極利用する考えはないか。
答弁 林業は本市の主要産業であり、林業の活性化に資するためにも市内産材や企業を積極的に活用するように考えている。
特別会計
市営住宅事業特別会計
補正額 3億2071万4千円を減額
一般会計と同様に、24年度補正予算との重複事業を減額するものです。
用語解説
※スケールメリットとは、規模が大きくなることによって得られる利点。特に経済で、経営規模が大きいほど生産性や経済効率が向上することをいう。
条例改正 東日本大震災の復興に資するため 職員給与を平均4.7パーセント減額
市長、副市長、教育長も大幅減額へ 26年3月までの時限措置
職員の給与に関する条例
市長、副市長および教育長の給与の特例に関する条例
国は24年度、東日本大震災の復興財源に充てるための臨時特例法(国家公務員給与の7.8パーセント削減)を施行しました。
25年度予算編成において、国は地方自治体も職員給与を国家公務員と同水準にするよう求め、地方交付税を削減しました。
この削減と引き換えに、国は新たな臨時交付金制度を新設し、今後、地方公共団体へ交付措置を図ることとしています。
これらを受け、市職員組合と給与削減について調整を行い、市長、副市長、教育長および職員の給与を25年7月から26年3月まで減額することになりました。
この条例改正による月額および期末手当の減額割合は次の通りです。
行政職員
7級 7.27パーセント
6~3級 5.27パーセント
2~1級 2.27パーセント
消防職員
7級 7.27パーセント
6~4級 5.27パーセント
3~1級 2.27パーセント
手当など
管理職手当 10パーセント
地域手当 10パーセント
期末手当 3.5パーセント
勤勉手当 3.5パーセント
特別職
市 長 15パーセント
副市長 10パーセント
教育長 8パーセント
質問 職員と特別職の削減額はそれぞれいくらか。
答弁 職員給与分が約2億5千万円、特別職給与分が約410万円である。
質問 組合との交渉経緯はどうなっているか。
答弁 本市には3組合あり、各組合と5回ずつの交渉を行った。
質問 今回は、財政健全化のための自主的カットとケースが違うが、そのことに関して職員の反応はどうであったか。
答弁 前回の削減よりも率が高いという意見もあったが、日本の再生に協力するという思いを伝え理解を得た。
質問 国家公務員給与の減額前は、本市のラスパイレス指数が100を下回っていた。減額前の指数に戻す努力をすべきでは。
答弁 一時的にラスパイレス指数は上回ったが、国家公務員給与の減額前には下回っていたことは認識している。改善に向けて取り組んでいきたい。
質問 今回は時限的措置であるが、国は継続して行うという懸念もある。このことに対して市はどのように考えるか。
答弁 国家公務員の給与減額も、労使合意の上で行われたものであり、こういった前提に基づいて給与算定を行い、水準を合わせた。来年度については同じような考えでの減額はないと思っている。
反対討論
地方交付税法に反しており、地方の財源を国に左右されることが懸念される重要な問題である。
地方公務員の給与は自治体の労使交渉に基づいて決定するものであり、国が地方交付税で強要するべきではない。
労働者の権利を剥奪する代償として人事院制度が設けられているが、人事院勧告に出ていないこのような削減を提出することは許されるべきことではない。
所得を増やして経済を循環させていくことが必要である。
賛成討論
まだ形は見えていないが、削減されたものが地方へ還ってくるということからも、苦渋の選択だが賛成する。
日本再生のために、国、地方を問わず公務員が先頭に立って、今の難局を乗り越えていこうという姿勢は必要である。
地方公務員の給与は国家公務員に準拠という原則があり、地方には国に従う必要がある。
職員給与の削減か歳出抑制かと言えば、歳出抑制は市民サービスの低下につながる。職員給与の削減に賛成である。
用語解説
※「ラスパイレス指数」とは、地方公務員と国家公務員の平均給与額を、国家公務員の職員構成を基準として、一般行政職における学歴別・経験年数別に比較し、国家公務員の給与を100とした場合の地方公務員の給与水準を示した指数である。
その他の条例改正
廿日市市自転車駐車場設置および管理条例の一部を改正する条例
新たに自転車駐車場を設置するに伴い、名称や位置を定めるものです。
名称 広電廿日市駅自転車駐車場
場所 廿日市市廿日市二丁目966番地21
質問
駐車利用料金は徴収するのか。
答弁
広島電鉄の土地を無償で借用しており、無料で開放することとしている。
質問
敷地面積と駐車台数はどのようになるか。
答弁
3か所の合計は290平方メートルで、これまでの180台余りから219台に駐車台数が増加となる。
廿日市市市税条例の一部を改正する条例
地方税法の一部が改正されたことに伴い市民税などの規定を改正するものです。
廿日市市分担金などの督促および延滞金徴収条例などの一部を改正する条例
地方税法の一部が改正されたことに伴い、延滞金利息について同法に準じた措置の改正をするものです。金融機関との利率に格差(現行14.5パーセント)があるため、この改正により延滞金の利息が引き下げられます。
廿日市市火災予防条例の一部を改正する条例
消防法施行令の一部が改正されたことに伴い、条例で引用している同法の必要な規程の整理を行うもので、市民生活に影響のある内容などの変更はありません。
廿日市市地区計画区域内建築物などの制限に関する条例の一部を改正する条例
下平良(しもへら)二丁目地区計画の拡大による都市計画決定の変さらに伴い、区域内の建物などの規定を改正するものです。
質問
準工業地区となっている周辺の土地を、開発事業者が購入したとのことだが、今後どうなるのか。
答弁
シビックコアの重要な地区であり、将来的には用途変更もありうるが、現時点ではこれまでの提案のままとしたい。
廿日市市国民健康保険税条例の一部を改正する条例
地方税法の一部改正に伴い、東日本大震災の被災者の特別控除期間を、被災した日から7年に延長するというものです。改正による税率などの変更はありません。
議員発議「減災・防災事業への充当を求め」
議員報酬減額を議員提案 全会一致で可決
市議会議員の議員報酬および期末手当の特例に関する条例
市長などの給与減額、および職員給与の減額の条例が、追加議案として上程・可決したことを受け、市議会議員の議員報酬および期末手当を時限的に減額する特例措置を講じるものです。
この条例改正による月額および期末手当の減額割合は次のとおりです。
提案内容
議員報酬月額と期末手当を、25年7月から26年3月までそれぞれ3パーセント減額する。
質問
引き下げは一定の努力の表れであると思うが、削減率3パーセントという提案の根拠は何か。
答弁
今回の報酬減額については、議会には強要されているものではないと受け止めている。しかし、特別職・職員の給与を減額することを踏まえ、率についても議員の総意をもって決めたものである。
専決処分
工事請負契約の変更
深江雨水幹線築造工事 請負金額の変更
現請負金額 3億5532万円
変更請負金額 3億6724万円
増加額 1192万円 (増加率3.4パーセント)
当初、工事計画では騒音を軽減するための防音パネルを設置する予定でしたが、工事箇所がJR山陽本線と国道2号などに隣接し、既存の騒音も含めて隣接地の騒音レベルを基準値内にするため、より防音効果の高い防音ハウスを設置する必要性が生じました。また、長期間の運行規制を避けるため、歩道を併設したう回路を建設することになりました。これらの変更で、請負金額が増加しました。
用語解説
※「専決処分」とは、本来議会の議決が必要な事項について、緊急で議会を招集する時間がない場合などに限り、市長自らが決めることです。条例では、議会の議決を得た契約について、請負金額の増額または減額が当該請負金額の5パーセントを超えない変更契約を締結することができるとされています。市長は、専決処分をした場合は次の議会で報告しなければなりません。
契 約
工事請負契約の締結 地御前1号幹線築造工事(その2)
請負金額 1億8711万円
請負者 (株)田村建設
地御前5丁目の国道2号における、推進工法による下水道本管敷設工事(2期目)です。
この工事は、地御前以西の団地などを含む約400haを、公共下水道廿日市処理区に引き込むための事業です。
質問
落札価格が、入札基準価格の2億4225万8千円に対し低すぎないか。
答弁
低入札価格調査を実施したところ、協力会社の機器を使用するなど、企業努力により契約可能と判断した。
工事委託契約の締結 廿日市駅南北自由通路など新設工事
請負金額 6億3153万8千円
請負者 西日本旅客鉄道(株)
JR廿日市駅前広場を整備し、駅南北をつなぐ自由通路および、北口にトイレ整備を行うものです。(詳細は、議員全員協議会に掲載)
質問
資材高騰などで、入札が不調に終わる例を多く聞くが、金額の設定は問題ないのか。
答弁
今年度、JRが詳細設計を行い、確実な積算をすることで、実施業者も確実に決まるものと考えている。
質問
入札残が出た場合、返還はあるのか。
答弁
27年度の工事完了時に減額となれば、減額契約を締結することになる。
財産の取得
大野消防署 救助工作車を更新
取得価格 6919万5千円
購入先 (株)三葉ポンプ
大野消防署の現行車両が、購入から20年以上経過し、老朽化に伴い車両を更新するものです。現在、廿日市消防署にも同型のものを1台所有しています。
質問
応札可能な事業者は他にもあるのか。
答弁
落札者の他に4社あり、5社を指名したが1社が辞退した。
質問
落札率はいくらか。
答弁
予算額は7000万円で、落札率は98.84パーセントである。
一般質問 ここが聞きたい
6月12日~14日の3日間で、19名の議員が一般質問をしました。質問・答弁要旨は質問した議員が書いたものです。掲載したものも含めて、すべて一般質問の様子は廿日市市議会ホームページで録画配信しています。
松本 太郎(まつもと たろう) 議員
質問 土地利用の大胆な見直しを 答弁 調査研究を進めたい
質問
用途地域および容積率などの大胆な見直しについて
本市の土地利用規制は、高度利用に対する積極的な考えがない。
よって、土地の持つ魅力が生かされることなく、大きな損失を招いていると考える。
中心市街地やにぎわいの期待されるエリアでは、人口密度を高めるため、高い容積率が設定されるべきである。
まずは、用途地域および容積率の大胆な見直しにより、開発の機運を高めることが必要である。
積極的な開発により、魅力的な街にすることで、人口増加につながると考えるが、見解を問う。
答弁
本市では各地域の発展の方向を見据え、居住と都市活動とのバランスのとれた土地利用や、自然環境と調和した秩序ある市街地の形成を図るため、都市計画マスタープランを策定している。
用途地域および容積率の緩和を行うには、上位計画である広島県都市計画マスタープランとの整合を図る必要性がある。
都市基盤整備の状況、土地利用の動向、さらに商業施設高層住宅と低層住宅の混在など、見直しによる周辺環境への影響も考慮する必要性がある。よって、これらを総合的に勘案し、緩和見直しに向けた調査研究を進めたいと考えている。
林 忠正(はやし ただまさ) 議員
質問 現場起点と庁内協働で定住促進を 答弁 政策監・調整員が有効機能
質問
現場ニーズを踏まえた効果的な定住施策ができていない。現場を担当する自治振興部、福祉保健部など関連部門と経営政策課の若手・中堅職員によるプロジュクトを立ち上げ、地区が主体的に取り組みできる定住施策の推進を問う。
答弁
本年度から各部局に設置した課長級、係長級となる政策監および政策調整員の役割として、地域のさまざまな現場情報の収集、共有化、課題解決に向けた全庁的な議論があることから、定住施策の議論の受け皿として有効に機能すると考える。
質問
JRや広電の踏切は、かまぼこ状態の箇所が多く、住みやすいまちづくりの面からも改善が必要である。
特にJRと広電の共同踏切がある地御前は高低差が大きく厳しい状況である。市がイニシアチブを発揮し、JRや広電と連携し人にやさしい踏切を目指すべきだがどうか。
答弁
踏切改修については「踏切道改良促進法」に基づいて整備している。高齢者が安全で安心して歩けるように、道路における段差の解消を図るとともに、勾配の急な箇所、転落の恐れがある箇所などへの手すりや転落防止柵の設置を進めている。踏切内の安全確保についても、鉄道管理者と協議を行いながら取り組む。
岡本 敏博(おかもと としひろ) 議員
質問 人口減を基本にしたまちづくりを 答弁 情報共有を図り進める
質問
これからは人口が減少することを基本に、そのことを受け入れたまちづくりを進めるとともに、小学校区や集落単位での丁寧な分析や人口推計も必要ではないか。
答弁
近年、本市の人口は減少に転じており、この傾向は続くと予測されている。このことは、税収の減少や教育・福祉施策など、市民ニーズの変化に繋がると予想される。社会情勢や公共施設の現状など、市民と情報共有を図りまちづくりを進めたい。地域性を踏まえたまちづくりを検討するためには、小学校区程度の単位での推計が必要と考えデータ整理を行っている。
質問
津田地区の下水道整備計画域における基盤整備の円滑化や道路管理の適正化を図るため、津田地区道路地籍調査が今年度行われる。また、市営住宅の管理、運営整備などを計画的に行うため、第2次住宅整備基本計画が今年度策定される。そこで次の点について問う。
(1)津田地区の下水道整備は何年度から始めるのか。
(2)津田新宮原住宅の整備についてはどうか。
答弁
(1)下水道は来年度より工事着手し、29年度の完成を目標に進めていきたい。
(2)新宮原住宅は、公共下水道整備の供用開始時期に合わせ、効率的な建替事業を進めたい。
広畑 裕一郎(ひろはた ゆういちろう) 議員
質問 農業再生に向け専業支援の強化を 答弁 担い手育成事業で専業化を推進
質問
農業振興には毎年多額の税金が使われているが生産基盤の弱体化に歯止めがかからない。
真の農業再生に向けて、やる気ある若手従事者が専業農家として自立、暮らしが成り立つ環境整備に重点を置くべきだ。
再生に向けた本市の計画と数値目標を問う。
答弁
新規農業経営希望者に、ほうれんそうなどの栽培を対象とした農地の斡旋など、総合的に支援を行い、地域の核となる担い手を育成する。
事業主体はJA、財政支援などの側面支援を市が担う。売り上げ1千万円以上、所得500万円以上が得られる「経営力の高い担い手」を3年間で6名程度育成したい。
質問
本市はベッドタウンとして栄えてきたが、近年の人口減や高齢化は、個人市民税減少、社会保障費増加に表れている。
今後、個人依存が高い本市はさらに厳しい財政運営が予測されることから、安定した自主財源確保のため法人関連税収の増加を目的としたプロジェクトチームを編成すべきだ。
答弁
今後の産業振興の施策を進めるためには、関係部局間の連携を十分図りながら進めることは、重要と考えている。
今後、検討や具体策の実施に当たり必要に応じて、横断的なメンバーで構成するプロジェクトチームの設置も検討したい。
北野 久美 (きたの くみ)議員
質問 風疹感染拡大防止への対策は 答弁 接種費用助成で早急に対応
質問
現在、風疹が大流行しており大都市を中心に感染者が拡大している。特に、妊娠初期の女性が感染した場合の『先天性風疹症候群』の発症が懸念される。
(1)風疹感染拡大を防ぐための今後の対策を問う。
(2)風疹予防接種の公費助成の導入について問う。
答弁
(1)ホームページやポスターでの注意喚起や乳幼児健診での予防接種勧奨、婚姻届出時に先天性風疹症候群や予防接種に関するチラシ配布をしており、継続して行う。
(2)妊娠を予定している女性および妊婦の夫を対象とした接種費用の助成について早急に対応したい。
質問
水産物生産の上で重要な役割を持つ干潟において、生息生物の減少や水質浄化などの機能低下の問題が懸念される。
(1)干潟の環境保全への取り組みとその効果を問う。
(2)アサリ採取禁止区域で潮干狩りが続き、アサリが減っている。資源の保護、漁業者を守るための考えと取り組みを問う。
答弁
(1)海岸清掃活動や海辺教室などの環境学習の推進、環境アドバイザー養成の取り組みが環境保全に繋がっており、継続的に進めていく。
(2)宮島の大鳥居周辺を除く沿岸部全域での潮干狩りの禁止を伝え、一定の抑制効果を果たしている。今後も広報やホームページなどで周知を図る。
井上 佐智子(いのうえ さちこ) 議員
質問 東部公民館建設に市民の意見を 答弁 合意形成があれば検討
質問
JR宮島口駅北口周辺整備、JR大野浦駅南口など新設工事、大野東部公民館建設事業の進捗状況と完成見込みについて問う。さらに、大野東部公民館は、東部で意見がまとまれば防災公園と防災機能を備えた公民館としたいという意見もでている。
また、競艇周辺対策費をこの地域に使う好機でもある。この方向でまとまれば計画の変更が必要だが、市民の意見を市長は取入れる考えはないか。
答弁
JR宮島口駅北側の市道赤崎14号線の整備は、平成29年度末の完成を目標としている。
大野浦駅は、橋上化に向けてJRに補償金額を提示し、建設費の精査を進め、今年度中に基本協定の合意が出来るよう進める。一日も早い完成を目指したい。
大野東部公民館は、昨年4月に1区から4区の役員に深江保育園跡地に整備する方向を示したが、意見集約は困難と伺っている。現在、行政内部において議論、検討している。
再質問
1区から4区で防災公園と防災機能を備えた公民館としたいという意見でまとまれば、市長は市民の意見を取り入れるのか。
再答弁
合意が形成されるなら、その方向で市としても検討をしてみたい。
山田 武豊(やまだ たけとよ) 議員
質問 定住促進の施策展開どう考える 答弁 戦略的・効果的に取り組む
質問
定住を進める施策作りに活用するとして、本市は昨年度末、3月より市民課受付で転居住民を対象に実態アンケートを行った。
このアンケート結果に基づいた市の考えと、今後の定住促進施策の方向性を問う。
答弁
アンケートは、連携している県立広島大学で分析しており、秋頃に報告される予定である。
効果的な定住施策の絞り込みを検討するにあたり、より幅広いアンケート調査を行う必要があり、調査の拡大を考えている。今後は、戦略的で効果的な定住施策の立案に資する取り組みを進めたい。
再質問
戦略的、効果的に進めたいとのことであるが、今現在、定住施策に対しては行動計画や定住促進計画などが策定されていないのが現状である。
このことについてどのように考えるか。
再答弁
今のところ、定住促進計画などの策定は考えていない。生活スタイルが多様化する中、今後、何を優先的にやっていけばよいかニーズ把握をし、施策の中で取り組みたい。個別の事については、総合計画の中にある項目のどれを重点化するか考えていきたい。
新田 茂美(にった しげみ) 議員
質問 サッカー場人工芝を張り替えよ 答弁 修理の方向で進める
質問
グリーンフィールドは開場6年が経過したが、天候に関係なくオールシーズン活用されるため傷みがひどい。JFA公認の更新を行うため、張り替えてはどうか。
答弁
今回2回目の公認更新検査で基準外の指摘を受けた。張り替えは多額の費用がかかるため、指定管理者と調整後、補修して再検査、更新申請を行う予定である。
再質問
補修後も不適格になった場合、今発注の業者以外から安価に修繕、張り替え方法が提案された場合、取り入れ対応する余地はあるかを問う。
再答弁
不適格の場合は、初期の施工業者に限らず、修理、張り替えの良き対策案があれば前向きに検討し、JFA公認が取れるよう管理していく。
質問
第5期介護保険事業計画での「地域包括型ケア」を踏まえた生活圏域内の介護施設の整備における地域間格差と、施設設置要望を出した地域への今後の対応について問う。
答弁
日常生活圏域ごとに5つのサービスを目標に揚げているが、沿岸部から山間部を含む圏域のため偏りがあるのも認識している。区域割の再考も含め、圏域内の状況を再度見直し、状況に応じて次期の計画に盛り込む材料とすることも考える。
小泉 敏信(こいずみ としのぶ) 議員
質問 教員と児童生徒が向き合う時間を 答弁 業務改善でゆとりを
質問
(1)小中学校の教職員が、もっと児童生徒と向き合える時間を確保すべきと思うが、業務改善を含めて考えを問う。
(2)市内中学生の死亡について、市教委や学校の調査はどの程度進んでいるのかを問う。
答弁
(1)今年度に入って校長会などで業務改善事例集について校内で研修、協議し、実践するよう指示している。
(2)同学年の生徒や教職員への聞き取り調査を行うとともに、調査委員会を設置して、9月を目途に経緯、背景、再発防止の取り組みをまとめる予定である。
質問
(1)公共事業の落札率が下がり、下請け企業の労賃、労働条件が切り下げられる要因になっている。公契約条例と総合評価制度の充実が必要だと考えるが、市長の所見を問う。
(2)公契約条例を制定している自治体も増えている。本市でも研究を進めてプロジェクトチームを設置してはどうか。
答弁
(1)条例制定にあたっては、業務の範囲の設定、公契約とそれ以外の賃金が異なる問題、条例適用による財政負担、実効性を担保する事務量の増大など課題が山積しており、制定は難しい。
(2)プロジェクトチームについては考えていない。
枇杷木 正伸(びわき まさのぶ) 議員
質問 広電バス原線の将来は 答弁 日曜・祝日運行復活を働きかける
質問
過疎化・高齢化社会における公共交通機関の在り方について問う。
(1)広電バス原線の現状の認識、および今後の見通しについて。
(2)後畑地区の移動手段確保の検討に対する現状と今後の見通しについて。
答弁
現在、年間1200万円の補助金を支出しており、当面は撤退する予定はないと聞いている。長野地区や日曜・祭日の運行再開については、イズミゆめタウンの営業開始も考慮に入れ、一定の利用者を確保する必要があり、今後検討していきたい。
(2)後畑地区については、アルカディア・ビレッジの無料送迎バスの活用も視野に入れ、法令面の整備に注力していきたい。
質問
PP交渉開始に伴い、本市の農業者を囲む環境は、今後変化せざるを得ない。そこで次の点を問う。
(1)今後、本市の農業政策をどのように進めていくのか。
(2)吉和や佐伯のような農業振興地域における6次産業化に向けての今後の取り組みは。
答弁
(1)基本的には、若者の新規就農支援に注力していきたい。
(2)今後は、民間企業の誘致も視野に入れ、本市農業の活性化を図っていきたい。
細田 勝枝(ほそだ かつえ) 議員
質問 風疹ワクチンに助成を 答弁 8月より申請開始
質問
妊娠初期の女性が風疹にかかると、おなかの中の赤ちゃんに先天性風疹症候群が起こる恐れがある。夏の行楽シーズンにかけて流行拡大のリスクが大きい。ウイルスが蔓延する前に、観光客が多い本市独自の風疹ワクチン助成の導入を問う。
答弁
早期対応をしたい。
再質問
早期の対応とは。
再答弁
助成対象者は妊娠を予定する19歳~50歳未満の女性と妊婦の夫。
助成額は、実費の3分の1程度。期間は、この4月~来年3月まで。申請は、8月1日から。
対象人数と予算は、約2200人、600~700万円の見込み。
質問
電子黒板を使った授業は、児童の確かな学力をつけると同時に、集中力・意欲・やる気が学力アップに繋がり、教育的効果に期待できるものと思う。次の点を問う。
(1)電子黒板を活用した学習指導の研究と実践は進んでいるか。
(2)デジタル教科書・電子黒板の導入を問う。
答弁
(1)電子黒板の活用も含め、1CT機器を活用した授業について研究したい。
(2)電子黒板のデジタル教科書・電子黒板を活用することによる成果と課題を把握し、学校現場のニーズを踏まえ、整備の必要性を検討したい。
藤田 俊雄(ふじた としお) 議員
質問 大丈夫か 子宮頸がんワクチン 答弁 リスクについて十分な説明を
質問
子宮頸がんワクチンの接種について
子宮頸がん予防ワクチンは、重い症状の副作用の報告が多数なされている。現時点で、厚生労働省は医学的な論拠に乏しいとして定期接種の中止はしないとした。そこで本市での副作用の発生状況および市の認識と、今後の対応について問う。
答弁
本市では、現在のところ医療機関から副作用の報告はない。他の予防接種に比べ、副作用件数が多いと認識しているが、予防接種法で市の実施が義務付けられており、市が独自で中止することはできない。接種の有効性やリスクについて十分な説明を行いたい。
質問
平和の希求と核兵器廃絶について
「核兵器の人道的影響に関する共同声明」や国連総会での「核兵器を非合法化する努力」に日本は米国の「核の傘」と安全保障政策から、これら共同声明に賛同しなかった。市長はどのように受け止めているか問う。
答弁
核兵器は非人道的でいかなる状況においても使用されてはならない。核兵器のない平和な世界の実現に向けて、平和市長会議や非核宣言自治体協議会の加盟自治体および市民と共に世界恒久平和を目指す。
*6月14日、国は子宮頸がん予防ワクチンの接種は、積極的な勧奨とならないよう勧告しました。
中島 康二(なかしま こうじ) 議員
質問 広島岩国道路の無料化を 答弁 継続して国に強く要望する
質問
宮島口・大竹間の通勤時間帯の渋滞対策について、昨年の定例議会でも質問があり約1年経過している。その後の進捗状況も含めて今後の計画について問う。
(1)広島岩国道路の廿日市・岩国間の無料化、もしくは大幅な割引料金設定は。
(2)都市計画道路深江林カ原線の工事進捗状況と今後の予定は。
答弁
(1)高速自動車国道と同などに位置づけられ、無料化は平成62年までは極めて困難である。また、割引は26年4月までは現行通りだが、それ以降は不透明であり、大竹市と連携して強く要望する。
(2)24年度末までに約6割の用地取得を終え、27年度末の供用開始(滝の下)を目指している。
質問
市内の河川整備の現状と今後について問う。
(1)永慶寺川と毛保川の整備状況は。
(2)その他の県・市が管理する河川の整備状況は。
答弁
(1)永慶寺川の整備は、30年代前半の完成を目標。毛保川の整備は、今年度から地権者を含めて地元調整に着手する。
(2)県管理の河川は、整備事業として実施している。市管理の河川については、河川パトロールや地元要望などに基づいて改修を行っている。
大崎 勇一(おおさき ゆういち) 議員
質問 障がい者施設への優先受注を 答弁 できる限りの支援を
質問
障がい者がつくった製品や、提供するサービスを優先的に購入するよう、国・地方自治体などに求める障害者優先調達推進法が本年4月から施行された。
この法律によって、障がい者就労施設では、公的機関が物品やサービスを調達する際の優先受注に初めて法律の裏付けができ、将来も安定して仕事が入ってくる仕組みができた。
本市としても、障がい者の就労施設に対して、今までもさまざまな取り組みをしてきたと思う。
この法律を受けて、今後どのようなことを具体的に進めていく予定なのかを問う。
答弁
現在、市役所内に、この法律の概要や、障がい者就労施設などの商品のパンフレットなどを配布し、商品の購入や役務の委託ができるものを集計している。この調査結果にもとづき、近日中に、今年度の調達方針をホームページで公表し、物品などを購入する予定である。
最近では、リフレッシュオープンしたアルカディア・ビレッジにおいて、障がいのある人の陶芸作品を展示・販売するコーナーを設けていただいている。
今後も障がい者就労施設などで働く利用者の工賃アップにつながるよう、市もできる限りの支援を行いたい。
高橋 みさ子(たかはし みさこ) 議員
質問 教育予算の充実を 答弁 惜しみなく適切な対応を
質問
市内の中3女子生徒が亡くなった。若く尊い命を救うことが出来なかった事は大いに悔やまれる。再発防止に向け原因の究明、相談体制の強化、命を大切にする教育の充実が必要である。今後の取組みを問う。
答弁
全容解明のための調査委員会を組織し、9月末を目途に報告をまとめる。学校が、子ども達の悩みを丁寧に受け止めることができるよう、専門的な助言ができる者の配置など検討したい。命について考える教育の指導力向上に向け教職員対象の研修を実施する。
再質問
相談体制の強化には教育予算の充実が必要だが、市長の考えは。
再答弁
必要であれば、惜しみなく適切な対応をしていきたい。
質問
全国的に、経済成長期に整備した公共施設を一斉に更新していく時期が来ており、財政的にも問題になっている。本市でも、すべての公共施設を維持していくのは不可能であり、絶対量の削減が必要である。策定予定の公共施設再配置計画について内容を問う。
答弁
(1)公共施設マネジメント基本方針を策定し、総量削減に取り組む。再配置計画では、老朽化などによる建替えや大規模改修が必要な施設、管理運営面で早期に見直しが必要な施設を優先して方針を示したい。
荻村 文規(おぎむら ふみき) 議員
質問 生活保護から一層の自立に向けて 答弁 少しでも多く自立に向け努力
質問
増加する生活保護受給者。年金受給者より恵まれている場合もあるといわれる生活保護受給者への自立に向けた施策を問う。
(1)直近5年の生活保護世帯数、保護費支給額および、割合の増減について。
(2)兵庫県小野市は生活保護費や児童扶養手当でギャンブルに興じる事を禁じる「市福祉給付制度適正化条例」を施行している。本市でも制定に向けて議論し導入を検討すべきと考えるがどうか。
答弁
(1)生活保護世帯数は、20年度343世帯、24年度460世帯で117世帯、34パーセントの増加。生活保護費支給額は、20年度約7億6千万円、24年度は約9億4千万円、約1億8千万円、約23パーセントの増加である。
(2)不正、不適正な福祉給付を防止する試みと考えられるが、プライバシーの侵害など慎重に対応しなければならない。
再質問
460の受給世帯の内、自立したのは4世帯のみ。この現状をどのように考えるか。場合によっては数値目標などを設定してはいかがか。
再答弁
第一は漏給防止、次に乱給防止である。数値を掲げて取り組む事はないが、少しでも多く自立に向けて努力していきたい。
*漏給防止とは、受給すべき方が受給出来るようにする事。乱給防止とは不正受給の防止である。
植木 京子(うえき きょうこ) 議員
質問 ごみ有料化方針の撤回を 答弁 市民の理解を得たい
質問
(1)市のごみ処理の有料化方針は、税金の二重取りであり撤回を。
(2)RDF施設は経費が高くつき、CO2の排出も問題だと市の「計画書」に認識が示された。今後の計画を問う。
答弁
(1)量に応じた手数料の徴収は規定に反しないが市民の理解を得ることが最も大事と考える。
(2)RDF処理委託は30年度末で契約満了を迎えるため、抜本的な検討時期に来ており、ごみ処理方式、施設規模、事業費などを検討し新ごみ処理システムの構築を掲げた。
質問
市内の中学生が自らの命を絶った。徹底的な事実解明といじめをなくすための学校づくりが必要であり次の点を問う。
(1)少人数学級、養護教員の複数化、スクールカウンセラーを含む相談体制の拡充を求めるがどうか。
(2)国連の「日本の過度な競争教育がいじめや自殺などに寄与している」との勧告をどう受けとめるか。競争教育の一環である学力テストは中止すべきだ。
答弁
(1)いじめの解決は極めて重要。教師や養護教諭などの増員を県に要望し、本市としては、子どもの悩みを聞く専門家の配置や相談体制の充実を検討したい。
(2)国連の勧告は承知している。学習面、生活面と子どもにいろんな負荷が掛っており丁寧な対応が必要。学力テストは行う。
山本 和臣(やまもと かずおみ) 議員
質問 道州制に向けて準備・発信をせよ 答弁 引き続き情報収集を
質問
過去、地域主権型道州制に係わる本市の対応についての一般質問で、市長は情報収集と準備を進めるとの答弁であったが現時点でどの程度の情報収集と準備を行っているのか。また本市の将来について、市長の政治家としての熱い思いを問う。
答弁
特定広域連合の関連法案が提出されなかった事から議論が停滞している。また道州制の区割り、国と道州、基礎自治体の事務分担の詳細な制度設計は道州制国民会議が3年以内に答申を出し、政府は2年を目途に法整備をしなければならないとなっている。引き続き情報収集と準備を進める。
再質問
市長には中央集権体制を改め、「自分達のまちは自分達で創る。自分達の財源は自分達で稼ぐ」という気持ちがあるのか聞きたい。
再答弁
政府が変われば道州制の考えも変わる。市長会を通じて税財源の地方への移譲を訴えていく。
再質問
最後に今後は、単なる情報収集にとどまらず、本市のビジョンを話して頂けるような活動を期待するがどうか。
再答弁
当然情報収集と市のまちづくりにとって有効な意見を反映してもらう様に訴えていく。
堀田 憲幸(ほった のりゆき) 議員
質問 市民参加の策定を 答弁 誇れる総合計画に
質問
第5次総合計画が、27年度で終了する。今後は、第6次総合計画の策定に向け、課題や想定される事態を抽出し、持続可能な活力あるまちづくりへと結ぶべきだ。
そこで取組みの、策定時期を問う。また、情報や認識の共有の面から、市民参加のもと計画を策定するのか問う。
答弁
総合計画の策定は26年度から着手の予定。今年度は準備段階として、計画に係るスケジュールや体系の方向性、また、市民に参画いただく方策について、調査したいと考えている。
再質問
まちづくりに、議員は質問を通して提案、市民はコミュニティーなどで協働のまちづくりに取り組み、地域の問題点や課題を投げかける。市民の声を十分に活かし、第6次総合計画が成されれば、いま以上に市民の満足度が高まってくる。その点について問う。
再答弁
市民が、将来にわたって本当に「はつかいちに住んでよかった。はつかいちに住んでみよう」という現在の気持ちを忘れずに、20年・30年を見通して、市民の皆さんと、あるいは有識者も含めて、しっかりとした計画づくりに努めたい。
誇れる第6次総合計画にしたいと思っている。しっかり、調査をしながら見極めていきたい。
議員全員協議会
6月定例議会の会期中において、6月19日、25日の2日間で、2つの事項についての説明がありました。
廿日市駅南北自由通路など新設工事の施行に係る協定締結について
JR廿日市駅駅前広場の整備に併せて駅南北をつなぐ自由通路および北口トイレの整備を行い、JR廿日市駅へのアクセス性・利便性の向上を図るとともに、廿日市市の東の玄関口として、活力と魅力ある市街地を形成します。
南北自由通路は27年度の供用開始へ
廿日市駅周辺整備事業
・自由通路整備
延長80m、幅員6m、エレベーター2基
・橋上駅
駅務室・券売機室外
・駅前広場
北口 約3300平方メートル、南口 約3000平方メートル
・北口公衆トイレ整備
・自転車駐車場(南口)
約1400平方メートル
・事業期間
22年度~28年度
駅周辺全体整備は28年度完了を目指す
質問
28年度完了とあるが、南口周辺道路も完成するのか。
答弁
県道廿日市駅通り線については、現在、広電北側までの用地買収を行っており、引き続き南口駅広場までの用地交渉を進め、28年度末の工事完了を目指すと聞いている。
質問
約6億3千万円の工事費は宮内串戸・阿品駅と比べどうなのか。
答弁
宮内串戸・阿品駅は新設であったが、廿日市駅は、今の駅舎を利用しながら仮駅の設置や利用者の安全確保のために、若干高くなっている。
質問
JR駅舎移転などに伴う補償金額は。
答弁
約7億円である。
廿日市市公共施設マネジメント基本方針について
公共施設(建物)の縮減に向けて
少子高齢化に伴い、税収が伸び悩む一方、社会福祉費用は年々増加し、今後、さらに加速するものと考えられます。
これに加え、近く更新の時期を迎える公共施設の費用が市財政に大きな負担として顕在化します。
このことは、将来の行政サービスの水準維持に影響を及ぼすだけでなく、将来世代への負担となることが懸念されます。
今後、良質かつ充実した行政サービスを提供するためには、新たな収入源確保や歳出抑制を考える時期にきています。
そこで、財政負担の軽減を図ることを念頭に公共施設マネジメント基本方針を示し、市民ニーズや地域特性などに配慮した公共施設全体の「量(総量縮減)」と「質(管理経営)」の改革に取り組みます。
現状と課題
本市の公共施設は598施設、総延べ床面積は約51万4千平方メートルである。
一人あたりの延べ床面積は4.08平方メートルで、全国平均3.22平方メートルを0.86平方メートル上回っている。
あと10年経過すれば、築30年を経過する建物が全体の64.5パーセントを占め、建築後30年で大規模改修、築60年で建替えを行うと仮定した場合、計画的な対応が必要となる。
しかし、過去6年のハコモノの投資額は年平均で約26億円であり、これまでと同様の考え方で更新すればさらに多額の財源確保が必要となる。
また、市の試算では、平成47年の住民基本台帳登録者数は10万1291人と24年に比べ1万6625人約14パーセント減少し、生産年齢人口も2万1486人約29パーセント減少する。一方で、老年人口は1万1732人約43パーセント増加すると予測しており、税収に影響を及ぼすだけでなく、時代や市民ニーズの変化も想定されるため、公共施設のあり方の見直しが必要となる。
基本方針
5つの基本的な考え方
・総延べ床面積の縮減
・機能重視の再配置
・資産の有効活用
・効率的・効果的な管理運営
・公共施設の一元的な管理
総量(延べ床面積)縮減目標の設定
当面の目標として、今後40年間で総延べ床面積10万平方メートル、約2割を縮減することとする。
質問
総延べ床面積を40年間で約2割縮減することの算定根拠は。
答弁
財団法人自治総合センターの簡便法を用いて、全国平均と比較し合理的に算出したものである。また、全国の状況変化を見ながら、10年単位での見直しが必要と考えている。
質問
基本方針に公共施設の役割による優先順位や、民間活力の導入を明記すべきではないか。
答弁
今後、具体的な再配置計画を策定する中で優先順位を明確にしていく。
また、民間活力の導入についてはPFIや指定管理者制度の導入などを検証していきたい。
質問
再配置計画の作成時期は。
答弁
対象施設の絞り込み、評価などの作業を行い、第一次として10年間をスパンとした計画を26年度末を目標に作成したい。
議会の意思を国政へ
安定的な自治体運営の実現にむけて、国に意見書を提出しました。
地方財政の充実・強化を求める意見書(要約)
公共サービスの質の確保と地方自治体の安定的な行政運営を実現するため、平成26年度の地方財政計画、地方交付税総額の拡大にむけて対策を求めます。
1.地方財政計画、地方交付税総額の決定は、国の政策方針に基づき一方的ではなく、国と地方の協議の場で十分な協議のもとに決定すること。
2.社会保障分野の人材確保、農林水産業の再興、環境対策などの財政需要を的確に把握し、増大する地域の財政需要に見合う地方財政計画、地方交付税総額の拡大を図ること。
3.被災自治体の復興に要する地方負担分については、国の責任において通常の予算とは別枠として確保すること。とくに、被災自治体の深刻な人材確保に対応するため、震災復興特別交付税を確保すること。
4.地方公務員給与費の臨時給与削減により減額した給与関係経費などに係る財源は、完全に復元すること。また、地方公務員給与費に係る地方財政計画、地方交付税の算定については、国の政策方針に基づき一方的ではなく、地方自治体との協議、合意のもとで算定のあり方を検討すること。
5.地域の防災・減災に係る必要な財源は通常の予算とは別枠で確保し、地方交付税などの一般財源と地方債などの特定財源の振替は厳に慎むこと。
6.地方交付税の財源保障機能・財政調整機能を強化し、小規模自治体に配慮した段階補正の強化、市町村合併算定特例の終了を踏まえた新たな財政需要の対策を講じること。
議会報告会開催に向けて
廿日市市議会では、本年4月議会基本条例を施行しました。
この条例の第7条では、「議会は、市民の意見を把握し、議会活動に反映させるため、議会報告会を開催するものとする。」と規定しています。
そこで、今年度は、廿日市地域、大野・宮島地域、佐伯・吉和地域の3か所で議会報告会を開催することを決定しました。
報告会は、議案が議会議決に至るまでの審議経過をより分かりやすく市民の皆さんにお伝えしようとするものです。
お一人でも多くの皆さんに参加していただける報告会にすべく、第1回の開催に向け準備中です。
報告会の日程、会場などの詳細は、決まり次第お知らせいたします。
行ってみんさい来てみんさい はつかいち再発見
湯舟の滝(ゆぶねのたき)大野地域
大野地域には有名な「妹背の滝」(いもせのたき)がありますが、経小屋山(きょうごやさん)の北側で渡ノ瀬ダムの南側になる松カ原地域(旧三和村)(きゅうみわむら)にも、由緒ある「湯舟の滝」があります。
滝は、一枚岩でできた高さ20mほどの見事な滝です。航海安全の守り神として信仰されている宗像三女神(むなかたさんじょしん)の一つ、市杵島姫(いちきしまひめ)が、筑紫の国から嚴島神社に移る際、道中で滝の上部にある「湯舟のつぼ」で旅の汗を流したといういわれが残っています。
ちなみに、市杵島姫はスサノオの剣から生まれた五男三女神の一柱であり、嚴島神社の祭神ともなっています。「イツクシマ」という社名も「イチキシマ」が転じたものとされています。
滝は車道から約100m下にあり、石碑やベンチが置かれ、大野第11区の人たちにより、桜や紫陽花などが植えられ、きれいに整備してあります。
議会のうごき
- 4月5日 本会議(臨時会)
- 4月10日 広報広聴特別委員会
- 4月17日 広報広聴特別委員会
- 4月25日 広報広聴特別委員会
- 5月8日 広報広聴特別委員会
- 6月4日 議会運営委員会
- 6月11日 本会議、広報広聴特別委員会
- 6月12日 一般質問
- 6月13日 一般質問
- 6月14日 一般質問、議会運営委員会
- 6月17日 予算特別委員会、総務・産厚・建設連合審査会、本会議、総務常任委員会
- 6月18日 産業厚生常任委員会、建設常任委員会
- 6月19日 議員全員協議会、総務常任委員会
- 6月21日 広報広聴特別委員会
- 6月25日 議会運営委員会、本会議、建設常任委員会、議員全員協議会
他自治体からの視察
- 2月14日 茨城県土浦市(宮島アクションプラン50)
- 5月9日 東京都狛江市(環境政策について)
- 5月15日 愛媛県松前町(小中一貫教育について)
- 5月21日 新潟県新発田市(小中一貫教育について)
- 5月22日 山形県天童市(定住促進住宅について)
議会を傍聴しましょう
本会議は一般に公開され、個人でも団体でも自由に傍聴できます。
(9月議会の予定)
- 9月3日 議会運営委員会
- 9月10日 本会議
- 9月11日 一般質問
- 9月12日 一般質問
- 9月13日 一般質問
- 9月17日 委員会
- 9月18日 委員会
- 9月25日 本会議
日程は、9月3日の議会運営委員会で正式に決まります。
編集後記
今号が市民の皆様に届くころは、参議院選挙も終わっていることと思います。
この参議院選挙から、いよいよ、ネット選挙が解禁となりました。初めてのことなので、「ネットで投票ができる」など、間違った認識もあったようでした。
今回の選挙でネットがどのくらいの影響力があったのかは、これから分析されていくことでしょう。
私自身、フェイスブック・ラインなどのSNSをあわてて始めたものの、付け焼刃ゆえ、悪戦苦闘中。
「フェイストゥフェイスの方が私は好きだ」は、おじさんの証拠かも。
この「さくら」のような紙媒体も、そのうち変化していくのでしょうか。
大崎(おおさき)
廿日市市議会だより「さくら」編集・発行 廿日市市議会
〒738-8501
広島県廿日市市下平良(しもへら)一丁目11番1号
電話番号 0829-20-0001
ファクス番号 0829-31-5107
ホームページアドレス http://www.hatsukaichi-shigikai.jp/
廿日市市議会ホームページ → はつかいち市議会だよりさくら