議会広報「さくら」61号 特集
佐伯神楽保存会 & 市議会
神楽女子という言葉も生まれ、神楽をテーマにしたTVドラマが放映されるなど、いま神楽ブームです。廿日市市には、原(伊勢神社神楽団・原亥の子舞子連中)・吉和、そして佐伯に神楽団があり、日々研鑽(けんさん)を積まれています。今回は、佐伯神楽保存会のみなさんにお話を伺いました。佐伯地域に伝わる神楽の保存・継承・発展を目的として活動し、毎年11月第1土曜日に「佐伯神楽共演大会」を開催されています。
地域の伝統文化を守り受け継いでいくこと
神楽を始めたきっかけは
- 子どものころから観るのは好きだった。結成時に誘われてはまってしまった。
- いとこや同級生が入っていて、自分も。
- 子どものころから興味があった。共演大会に出ようと集められてそのまま…。
- 戦隊もののヒーローみたいでかっこいいなと思っていた。友達に練習の見学に誘われたことがきっかけで入団することになった。
練習はどのくらいされていますか
- 団によって違いますが、春から始める団もありますし、シーズンとなる9月から祭りの時期までは週2~3回は練習します。オフシーズンは休んだりもしますよ。
メンバーの世代交代はできていますか
- 団員は10代から60代まで年齢層は豊富です。
- 演目は若いもん中心でやるが、60代は指導や後ろの準備など支える側にまわります。
- 仕事や結婚などの事情で来られなくなったりすることも多いですが、また戻ってきてくれることもあるので、助かるし、嬉しいですね。
- だいたい小学校中学校のころから始めて残っている子がほとんど。最近では子どもの数が減って次世代の後継者不足が悩みです。
神楽をやっていて楽しいことは
- 祭りの本番で練習以上にノってできる時。
- 舞台は他の人の舞でもワクワクします。
- 拍手をもらったり、先輩たちから「良かったのう!」と言われると嬉しい。
- たくさん練習をして、難しい所作(動き)ができたとき。
議会報さくらは読んでいますか
- はい。(全員読んでくださっていました)
市政に望むことを聞かせてください
- 神楽は応援してくださっていると思います。
- 歩道が狭くて危険な所が多い。通学中の子どもの肩すれすれを大型車が通ることも。自転車も歩道を通ることが多く、歩道から急に車道に出たりすると危ない。通学路をしっかり確保してほしい。
- 沿岸部の高校に通うのは、バスの定期代が高額。
- バス便が少ない。津田中心のダイヤなので、自主運行バスを乗り継ぐと負担が…。
- 歩道側に街灯がない場所が多くあり、子ども達の安全のためにも対応を検討してほしいです。
- 同じ市民として納税も同じ割合でしているので、生活への還元を感じられるようにしてほしい。
- 合併前から比べて良くなったのは一部の歩道だけのようで、割が合わないような気がします。
- 地域の伝統文化を守り受け継いでいくことは簡単なことではありません。今後も市と協力して次世代につなげていきたいと思います。
佐伯地域のよいところは
- 田舎ならではの近所づきあいが残っているところ。
- 川があって、夏は泳げる。雪も降り、山に行けばそりで遊べる。
- 水と緑。川遊びができ、秋は紅葉がきれい。
興味深いお話ばかりで、時間を忘れ話し込んでしまいました。掲載はほんの一部です。当日はお忙しい中、ご協力ありがとうございました。
浅原神楽団
明治6年に宮内明石から「明石の神楽」が伝わる。現在は十二神祇、六調子、八調子系も舞っている。
栗栖神楽団
昭和32年結成。矢上系山県舞(六調子旧舞)を伝承し、維持継続している。
津田神楽団
歴史は古い(文化年間~)が、途切れながらも昭和43年頃に共演大会出演のために若者を集めて再始動。昭和52年以降は継続している。
河津原神楽団
明治7年頃にはすでに十二神祇が舞われていたと聞いている。現在は十二神祇舞の保存継承に加えて高田舞、石見八調子に取り組んでいる。
玖島神楽団
昭和53年、20歳前後の青年で結成。当時はゼロからの結成のため、高田郡(現安芸高田市)から師匠を招き、衣装なども借りた時代も…。