ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 廿日市市議会 > 議会広報「さくら」第60号 決算特別委員会

本文

議会広報「さくら」第60号 決算特別委員会

ページID:0041993掲載日:2025年1月20日更新印刷ページ表示

平成29年度決算をチェック 29年度の税金の使われ方を認定

10月16日、17日および23日に決算特別委員会が開催され、29年度の一般会計および各特別・企業会計の決算認定について審査を行いました。一般会計および12の特別会計を合わせた決算額は、歳入総額では829億9908万8千円、歳出総額は817億6894万2千円でした。
慎重な審査の結果、決算特別委員会での討論はなく、全委員でいずれも認定すべきものと決定されました。
12月4日に開会した12月定例議会初日では、決算特別委員会報告の後、一般会計、国民健康保険特別会計および後期高齢者医療特別会計に討論があり、採決の結果、賛成議員の起立多数により決算を認定しました。

不納欠損額の状況

区分 25年度 26年度 27年度 28年度 29年度
  増減率   増減率   増減率   増減率   増減率
一般会計 107,594,000円  2.0パーセント  53,941,000円  -49.9パーセント  37,077,000円  -31.3パーセント  49,069,000円  32.3パーセント  42,307,000円  -13.8パーセント 
特別会計 119,539,000円  5.6パーセント  98,254,000円  -17.8パーセント  66,752,000円  -32.1パーセント  63,572,000円  -4.8パーセント  66,248,000円  4.2パーセント 
合計 227,133,000円  3.9パーセント  152,195,000円  -33.0パーセント  103,829,000円  -31.8パーセント  112,641,000円  8.5パーセント  108,555,000円  -3.6パーセント 

29年度の不納欠損額は1億855万5千円であり、前年度と比較して408万6千円(3.6パーセント)の減少となっている。主なものは、一般会計の市税(3,478万4千円)で、特別会計では国民健康保険税(4,308万3千円)となっている。市税については、即時消滅によるものが399万2千円(196.9パーセント)増加となった。

不納欠損……税金などの滞納があり、今後も回収の見込みがたたないため、その徴収を諦めること。

経常収支比率の推移

計画では、29年度の経常収支比率は97.8パーセントとしていましたが、市税などが増加し、公債費などの経常経費が減少したことなどで計画値を下回りました。依然として財政は硬直状況にあるため、さらなる努力が必要となります。

ふるさと寄附金の状況

ふるさと寄附金
寄附金の使途 件数  金額 
宮島の自然や文化財の保護と観光振興  323件  11,337,000円 
けん玉や伝統的工芸品などの地域資源の活用  34件  634,000円 
中山間地域のまちづくりの推進  39件  875,000円 
子ども・子育て支援  179件  5,273,000円 
福祉・医療の充実や健康づくりの支援  79件  2,321,000円 
教育の充実・教育環境の整備  38件  820,000円 
環境美化や環境保全活動の推進  33件  551,000円 
スポーツの振興と文化の継承  18件  565,000円 
その他市が実施している事業  114件  3,715,000円 
計  857件  26,091,000円 

29年度のふるさと寄附金は、857件、2,609万1千円ありました。

決算特別委員会での主な質疑

質問  市税における不納欠損の即時消滅について、外国人就労者の影響と対策を問う。

答弁  出国して徴収不能となった外国人就労者分は、対前年度比で32件で114万6787円増加しており、全体に占める金額の割合は、28.7パーセントである。事業主へ、納付の周知や市への納税相談について働きかけを依頼。外国語の催告書送付や早期の財産調査による滞納処分などの対策を考えている。

質問  地方交付税の合併算定替による今後の見込みは。

答弁  旧佐伯・吉和分は29年度をもって終了しており、旧大野・宮島分は32年度をもって終了する。今年度の普通交付税の決定額をベースに考えると、合併算定替の縮減による影響額は、残り2年間で約7億円になると見込んでいる。

質問  生活保護扶助事業について、生活保護者数は減っているが、医療扶助が28年度と比べ約1億円増えている原因は何か。

答弁  皮膚移植、がん治療などの高額治療が必要な被保護者が増えたことが原因と考えている。

質問  合併処理浄化槽設置整備事業補助金について、中山間地域は、移住・定住施策として補助金額の引き上げや、新築も補助の対象にするなど制度を拡充してはどうか。

答弁  30年3月に策定した廿日市市汚水処理施設整備構想において合併処理浄化槽による個別処理となった区域について、来年度予算編成に向け補助金額の引き上げを検討している。また、新築への補助制度の拡大については中山間地域への施策として検討している。

総括質疑

質問  立地適正化計画では、2040年の人口目標を11万人としているが、特に中山間地域において、今後どのような事業展開が必要と考えているか。

答弁  公共交通の再編、佐伯総合スポーツ公園のリニューアル、浅原交流拠点施設の整備、吉和地域の小さな拠点づくりなど、交流人口や関係人口の拡大、暮らしを維持するための施策などに取り組んでいる。今後も、移住・定住促進に向けた支援策の創設および拡充、中山間地域に特化したプロモーション、まちづくりの担い手の発掘・育成などに重点を置いた事業を展開していく。

本会議の討論(抜粋)

一般会計

(反対討論)

  • 新機能都市開発事業の土地区画整理は、民間の業務代行で市負担は減るとのことだが、景気動向が不透明な中、市民生活向上に資する事業か疑問。
  • 保育園再編方針に保護者や市民は納得しているわけではない。財政的な理由があるのであれば、国へ公・私ともに十分な財政措置が保障されるよう求めるべき。

(賛成討論)

  • 本市は、面積は広いが住居や企業・工業立地の土地が少ない。今後、発展していくためにも新機能都市開発事業は必要。
  • 保育園再編についての議論中、公立は良いが私立は良くないという意見があった。チェック機能が働けば、公立であっても私立であっても問題はない。

後期高齢者医療特別会計

(反対討論)

  • 保険料の引き上げがあり、高齢者の医療を守る制度としては非常に問題がある。この制度では、高齢者の保険料や医療費負担が増え、現役世代も後期高齢者支援分として負担が増えている。

(賛成討論)

  • 人類が未経験の超高齢化社会を迎え、国民が互いに支えあうのがこの制度の趣旨と理解する。支える側の生産年齢人口を維持し、どう増やしいくのかを真剣に議論していくべきと考える。