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10月~3月の佐方(令和6年度)
キキカン 今年度最終回「スペシャリスト座談会」
キキカンは昨年の夏から始めた、防災について「聞き」「官」、つまり危機管理について「官」となる警察・消防・市役所そして、自衛隊、それぞれの「場所」で働く姿を「直接」見て、お話しを聞く企画です。
今回は今年度最終回として「危機管理のスペシャリストたち」に佐方市民センターへ集まって頂きました。このスペシャリスト達は、実際に災害が発生した時に顔を合わせることはあっても、普段このように集まることはあまりないような貴重な機会です。
また、今までの企画に参加出来なかった方とも改めて共有するために、司会進行役として適任のRCCアナウンサー田村友里さんにお願いしました。田村さんは防災士の資格をお持ちの上、実際に被災地への取材に行かれて被災された方の声を聴いておられることから、さまざまな視点でスペシャリストの方からお話を聞いて頂くことで、会場の皆さんにもとてもわかりやすく共有してもらえるのでは?と考えました。
大規模災害発生時、スペシャリストの皆さんは、災害時に共通した「人を助ける」使命があっても、それぞれの役割に違いがあります。
災害対策本部になる市役所危機管理課では、日頃は主に予防の取り組みをしています。学校や地域に出向いて防災教育や啓発活動を行なっています。発災時に各機関と連携しながら必要な支援を提供していきます。直近では能登半島地震へ派遣され、過去の熊本地震応援派遣の際は、避難所になっている公民館で一緒に寝泊まりしながら施設の管理などを行なわれたそうです。
消防は「消火」「救助」「救急」が主な役割です。火災や事故等が起きたらまずは「119番」へ通報するように、消防は救助の最前線に立っています。災害等の種別により使用する資機材が違ってくるので、それぞれの発生状況に応じた車両や資機材を日頃から整備し、取り扱いの訓練をするなどして準備しています。
警察は被災地での「治安維持」と身元確認するための「検死」があります。災害初期の現場では避難誘導や交通対策など、中期になると行方不明者の捜索や検死、治安維持のための警ら活動が行なわれます。遺失物の管理や返却なども特徴的な仕事です。行方不明者の数え方も他機関とは異なります。
自衛隊は本来業務の違いから災害派遣の要件に当たるかの判断が難しい中での初動となりますが、活動内容としては消防・警察にはない「生活支援」や、「防疫」という消毒作業などを実施することが可能です。災害派遣は派遣の要件である「公共性」、「緊急性」「非代替性」を満たしているかを判断することから始まります。市や県に連絡員を派遣して情報を共有していきます。また、撤収のタイミングがとても難しく、被災者の方が失望することがないよう細心の注意を払っています。
大規模災害が発生した時、このようなスペシャリストの働きに頼っているだけではいけません。例えば、佐方小は大規模災害時に崖崩れが発生すると孤立する可能性があります。そのような時、スペシャリストの皆さんがすぐに助けに来られるかというと、すぐには来られません。その間、どのようにすれば良いか?を考えておかなければならないのです。そのために、日頃から周りの人と繋がりを持っておく必要があります。家族の中でも近所の人たちとも繋がりを持っておくことで、助けが来るまでの間を乗り切らなければなりません。
災害派遣された皆さんは、スペシャリストではありますが「スーパーマン」ではありません。現場で自分の子どもと同じ世代の死に向きあったり、助けたくても助けられない命があったりすると、とても苦しい気持ちになるとのことでした(最近報道でもありましたが、鳥インフルエンザでの殺処分なども、自衛隊の皆さんにとって苦しい現場であることも学びました)。そのような状況で仕事に向きあわなければならない中、被災地の方の笑顔やお礼の言葉など、相手を思いやる姿が苦しみを和らげることになるそうです。
会場の皆さんからも多くの質問がありました。子どもたちからは、「非常時にどのような物を持っていたら良いか」、「旅行時にどのようなことに気をつけておけば良いか」など質問が上がり、「携帯用トイレや笛などが役立つ」ことや、「旅行先のハザードマップを確認する」などの回答を頂きました。
また、来場していたキキカンの過去企画に参加した方の中には、とても意識が高まった方がおられ、携帯用トイレや笛などの防災グッズをすでに準備して車に載せているというお話しも聞けて、効果を実感しました。
最後に、今回スペシャリストの皆さんから頂いた教訓は、2つあります。
1つ目は、大規模災害時、スペシャリスト達はすぐに助けに行くことは出来ないということです。会場から「大規模災害時は119番通報が繋がらない可能性がある時どうすれば良いか」と質問が出ましたが、その時は「自分の命を自分で守ること」「周りの人と助け合うこと」しか出来ません。
2つ目は、スペシャリストの苦しい心を助けられるのは、我々が発する「力」であるということです。
私たちが出来ることが何なのかを改めて考えさせられた貴重な機会でした。
お集まり頂いたスペシャリストの皆さま、皆さんの気持ちを丁寧に紐解いて会場と共有してくださった田村さん、そして会場にお越し下さった皆さま、本当にありがとうございました。
平和の鼓動と語り
報告が大変遅くなりましたが、10月5日土曜日に「平和の鼓動と語り」として安芸府中奏作太鼓「楽打家」の皆さまと、広島平和祈念資料館 被爆体験伝承者の三嶋千賀子さんによる平和太鼓と被爆体験伝承を聴く会を、佐方地区人権啓発推進協議会が主催として開催いたしました。
楽打家の皆さんは、安芸郡府中町の郷土芸能である「呉娑々宇太鼓(ごさそうだいこ)3部曲」の伝統を重んじ、平和を尊ぶ気持ちを伝える団体です。子どもたちを中心としたいきいきとした演奏や、大人の皆さんによる迫力ある演奏、子どもと大人の共演による圧倒的な演奏と、今回の力強い太鼓の生演奏は参加された皆さまの心に鼓動が響き渡りました。「迫力ある演奏に心が震えた」「子どもたちのいきいきとした姿に感動した」「平和だからこそ、このように太鼓の演奏を聴けると考えたら、平和を大切にしないといけない」など、数多くの感想を頂けました。
太鼓の演奏に続き、被爆された方の体験を被爆体験伝承者として引き継がれた三嶋さんに語って頂きました。被爆80年を迎える今、被爆体験の語り手減少が課題となっている中で、引き継がれた体験を聴くことは、とても貴重な機会でした。被爆者という大きな枠では見えにくい「まちで暮らす一人ひとりの人」がどのように感じ、どのように苦しみながら今へと生きてきたのか、改めて感じることが出来ました。「大切な人との別れを乗り越え、今を生きる苦難は全く同じ思いとして感じ取れないものの、その一部を共感できたことに感謝します」「被爆体験を今までいろいろな場面で聴いてきたけど、皆さんそれぞれ苦しみを背負いながら今を大切に、平和を願っていることがわかった」など、貴重な感想を頂けました。
平和や人権は、とても大切なテーマではあるものの、積極的な参加に繋がりにくいものでもあります。だからこそ、多くの方の心に届くよう今後の事業を考えていきたいと考えております。
今回は遠方の安芸府中から平和太鼓の演奏を届けてくださった楽打家の皆さま、貴重な被爆体験伝承者の三嶋千賀子さんには心より感謝し、集まって下さった皆さまにも貴重な感想を頂けたことに感謝申し上げます。
みんなで楽しむウィンターコンサート
1月21日「みんなで楽しむウィンターコンサート」をピアニストの恩田絵美さんと恩田佳奈さん姉妹の演奏でした。
モーツァルトのトルコ行進曲やブラームスのハンガリー舞曲第5番、中田喜直、サン=サーンスなど聞き覚えのある曲目で姉妹ならではの息のあった迫力満点のピアノデュオに聞き入っていました。
スマートフォン講座『初めて触る!スマホの「楽しさ」「便利さ」を体験しよう!』
1月21日火曜日スマートフォン講座『初めて触る!スマホの「楽しさ」「便利さ」を体験しよう!』をおこないました。ラインの使い方、音声入力やグーグルの検索の方法などを学びました。
スマートフォンアドバイザーに丁寧教えて頂き少しでも日常に活用できればという気持ちで皆さん真剣に学ばれていました。もっと進んだ内容も知りたいという方もおり、皆さんスマートフォンになれてきて学習意欲が高まっています。
キキカン(聞き官)自衛隊編
12月15日日曜日、第5回「キキカン(聞き官)自衛隊編」を開催いたしました。
今回は、普段簡単に立ち入ることの出来ない陸上自衛隊海田駐屯地に伺い、災害派遣に向かう隊員のいろいろなお話や災害時に役立つ実技を体験しました。
最初に、災害時における自衛隊の活動内容を教えていただき、いざという時は「自分(家族)の命は自分(家族)で守る」ことができるよう、防災に備えるべきお話も聞かせていただきました。
その後、緊急時の止血法や毛布でつくる簡易担架の作り方、いろいろ使えるロープの基本的な結び方も実演を踏まえて伝授していただきました。参加された皆さんも親子で協力して取り組み、ちょっとした工夫で出来るという発見もありました。
次の機材実演の会場までは、高機動車に乗って移動し、マツダスタジアム8個分ある駐屯地内の一部を案内していただきました。
その後、屋外で使用する災害時の救助に使用する機材を実演していただき、一部の操作も体験できました。
駐屯地に行く前のイメージが「怖そう」や「厳しそう」だった子どもたちも、優しくて面白く説明してくださる隊員さんのおかげで、楽しく学ぶことができ、大人も共に災害派遣時には大きな力を発揮してくれる存在だと実感しました。さまざまな意味で「国を守る」自衛隊の皆さんに感謝すると共に、自分の身を自分で守る努力が必要だと改めて感じました。
参加してくださった皆さま、海田市駐屯地の部隊の皆さま、自衛隊広島地方協力本部広島地域事務所の皆さま、本当にありがとうございました。
キキカン(聞き官)消防編
11月30日土曜日、第4回「キキカン(聞き官)消防編」を開催いたしました。
今回は、廿日市消防署の皆さまにご協力いただきました。災害時に消防が担う役割などお話を伺い、消防署内の見学と体験をさせてもらいました。
まず、隊員の皆さんが普段待機されている場所や出動時の着替えの様子、私たちが119番通報した時に繋がる通信指令室も見せていただきました。
次は、今回の企画の中で一番貴重な体験となった災害現場での対応訓練です。地震が起きて瓦礫に埋もれてしまった人やけがをした人がいる想定の元、キキカン参加者と消防隊が一緒になって実施しました。
参加者の大人が消防署に通報して指示を受けながら消防車が来るまでの間は指揮を執り、子どもたちを守りながら出来ることをします。その後到着した消防隊が1tの瓦礫を動かしてどのように救助するのか見せていただきました。隊員の方々の冷静で素早い対応に参加された皆さんは終始驚いておられました。
最後は、救急車や消防車、はしご車等の見学をして、普段できない貴重な体験をさせてもらうことができました。
実際に災害時を想定しての訓練は、周りの大人たちが助け合い、しっかり声をかけ合うことの重要性を学ぶことができました。
参加してくださった皆さま、廿日市消防署の皆さま、ありがとうございました。
子ども料理教室 『クリスマスケーキを作ろう!』
12月24日火曜日に小学生3年生~6年生対象の『クリスマスケーキ』を作りました。
今年はサンタクロースの顔のデコレーションにチャレンジしました。高学年の子どもたちなのでケーキ生地を作る工程もスムーズで、使用した調理器具などもみんなですぐに洗ってかたずけてくれました。
デコレーションは各々丁寧に楽しそうに作っていて、かわいいサンタクロースの顔がたくさん完成しました。ケーキを作るのが楽しいと家でもまた作ってもらえたらと思います。
スマートフォン講座
10月29日火曜日スマートフォン講座「スマホを持ってお出かけしよう!」を行いました。
秋のお出かけをもっと楽しめるようにカメラ、グーグルマップ、グーグルレンズの使い方を学びました。
知っているようで知らなかったことや、便利な使い方を知り参加者の皆さんは楽しくスマートフォンを触っていました。
1月21日には一歩踏み込んだ学びの内容LINEで連絡、グーグルで調べ物、音声アシストの使い方を学びます。
旬の野菜と果物の料理教室
令和6年11月1日(金曜日)大人の料理教室を行いました。メニューは『なすの味噌チーズ焼きとアップルパイ』です。アップルパイはパイ生地からこねてりんごをたっぷり煮て包み、1人ホール1個をオーブンで焼きました。なすも味噌ソースを作り、チーズをのせプチトマトと青じそで彩りをつけてオーブンで焼きました。参加者のみなさんはアップルパイを作ってみたいと思われていた方が多かったのですが、割と簡単な手順なので家でもすぐ作れそうと言われて、焼き上がったなすの味噌チーズ焼きとアップルパイを持ち帰られました。