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医薬品の過剰摂取(オーバードーズ)について
医薬品の過剰摂取(オーバードーズ)とは?
医薬品等の決められた用量を守らずに過剰摂取することを「オーバードーズ」と言います。
特に最近、薬局やドラッグストアで購入できる風邪薬や咳止めなどの市販薬を、用法・用量を守らずに大量・頻回に服用する市販薬のオーバードーズが問題となっています。
医薬品は、安全に効果を発揮するために、用法・用量が決められています。市販薬であっても、この決まりを守らずに服用すると、健康被害が起こったり、依存症となってやめられなくなることに加え、最悪の場合は死に至ることもあります。
オーバードーズの実態と背景
10代・20代の若者を中心にオーバードーズが増加しています。直近では全体の半数近くになっており、若年層のオーバードーズは深刻な社会問題となっています。
出典:厚生労働省「第11回医薬品の販売制度に関する検討会」を基に作成
背景には、いじめや虐待、親との関係が悪い、学校での孤立など、家庭や学校等で感じている「つらい気持ち」があり、それを和らげるためにオーバードーズをする若者も少なくありません。
市販薬の過剰摂取を行うことで、沈んだ気持ちを和らげようとしますが、これらは一時的なものです。効果が切れると、再び気を紛らわせようとして、オーバードーズを繰り返してしまいます。
このように、オーバードーズの裏には深刻な問題が潜んでいる場合もあるので、周囲の大人がそれに気づき、寄り添ってあげることが大切です。
若年層で増えている市販薬のオーバードズ(OD)とは?(広島県ホームページ)<外部リンク>
医薬品は少しの量で身体に大きな作用を起こします。たくさん飲んでしまうと、身体に大きなダメージを与えてしまいます。例えば、風邪薬をたくさん飲みすぎると、「肝臓」が壊れてしまったり、「致死的な不整脈」や「心肺停止」で死んでしまうおそれもあります。
特に、薬局やドラッグストアで買える「市販薬」には、いろいろな成分が含まれているため、たくさん飲んで中毒になった時に、作用が影響し合って、原因が分からなくなる場合があり、治療がとても難しくなってしまいます。
一人で抱え込まずご相談ください
医薬品は用法・用量を守り、正しく使いましょう。オーバードーズがやめられない方は、一人で抱え込まずご相談ください。
また、家族の方も、本人が何に悩んでいるのかを探り、一緒につらい気持ちに向き合う姿勢を示すことも必要ですが、自分たちだけで解決しようとしてもうまくいかず、こじれてしまうこともあります。
まずは、医療機関や市の窓口、保健所等に相談し、専門家のアドバイスを得ることが大切です。
薬物乱用に関する相談窓口
広島県健康福祉局薬務課麻薬グループ
薬物に関する一般的な相談を受けており、相談内容に応じて、各機関への紹介を行っています。
・電話番号 082-513-3221
その他、各保健所・保健センター、精神保健福祉センター、依存症専門医療機関などもあります。詳しくは、次のページをご覧ください。
薬物乱用に関する相談窓口(広島県ホームページ)<外部リンク>
STOP!薬物乱用(広島県ホームページ)<外部リンク>
薬剤師や登録販売者
薬局やドラッグストアでは、薬剤師や登録販売者が、症状を確認したり、薬の注意事項についての情報提供を行っています。
薬剤師や登録販売者の説明をよく聞き、また添付文書をよく読んで、医薬品を正しく使いましょう。
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
薬の効能効果、飲み合わせ、飲み方・使い方、薬に関する心配ごとなどの相談に、専任の相談員が答えています。(だだし、診断や治療などの医療に関する質問等においては回答できない場合があります。)
くすり相談窓口(PMDA)<外部リンク>
悩みごとやこころの相談窓口
さまざまな悩みを抱えている方は、一人で悩まずにご相談ください。