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弥山:登山コース(全体マップ)
弥山散策
登山コースとして「紅葉谷コース」「大聖院コース」「大元コース」があります。
弥山には史跡、巨岩、歴史的文化財が点在しています。
時間、体力、お好みに合わせてコースを選んでください。
(1)山頂
標高535メートル。
視界を遮るものがなく、360度拡がる瀬戸内海の景色を堪能できます。
天気のいい日には遠く四国連山まで望めます。
2013年12月に弥山展望休憩所がリニューアルしました。
(2)紅葉谷公園
嚴島神社の裏、紅葉谷川に沿って静かに広がる公園で約700本のモミジやカエデががあります。
夏は新緑、秋は見事な紅葉と四季折々の自然を楽しむことができます。
(3)大聖院
霊峰・弥山のふもとにある真言宗御室派の大本山で、宮島で最も歴史の古い寺院です。
弘法大師空海が弥山を開基して以来1200年の歴史を持ち、皇室との関係も深いお寺でもあります。
(4)大元神社
桜の名所として知られ、嚴島神社より古い歴史ある神社です。
杮(こけら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存する唯一のものです。
毎年1月20日には、争いごとをしないように願いを込めて弓矢で的を射る「百手祭」が行われます。
(5)多宝塔(重要文化財)
高さ約15.6メートル。
純和様を基調とし、上層部に天竺様・内部には禅宗様を取り入れた珍しい建築様式で、1523年に建立されたと伝えられ、上層が円形・下方が方形・屋根は上下とも方形という独特な造りです。
(6)嚴島神社(世界文化遺産)
平安時代の寝殿造りの影響を強く受け、海上に浮かんでいるように建てられた社殿は世界でもまれです。
社殿の大部分が平清盛によって造営されました。
1400年の歴史を持つ、世界文化遺産です。
(7)五重塔(重要文化財)
高さは 27.6メートルで、1407年に建立されたといわれています。
千畳閣の隣に建つ、和様と唐様を巧みに調和させた建築様式の美しい塔です。
外から見学できる(内部には入れない)国の重要文化財です。
(8)豊国神社(重要文化財)
1587年、豊臣秀吉が千部経を読誦するために建立を命じた大経堂で、畳857枚分の広さで、千畳閣とも呼ばれています。
着工から13年後に秀吉が死亡したため、現在でも未完成のままです。
弥山散策の注意事項
- 水
- 食べ物
- 雨具(防風にも使える)または傘
- 帽子(夏季は必携)
- タオル
- 防寒着(冬季は必携)
- トレッキングシューズまたはウォーキングシューズ
(底が滑りにくく、膝に優しい厚いスニーカーならOK。
さらにくるぶしまであると捻挫しにくい) - ザックまたはナップサック
(背中に背負うと手が自由になり、歩きやすい) - ウエア(吸汗速乾素材が快適)
- ストックまたはつえ(下るとき膝がラク)
- 日焼け止め・ばんそうこう、いざという時の保険証など
- 体力に自信がなく、初めて弥山に登る人は、先ずロープウエーを利用して獅子岩駅から弥山頂上往復がおすすめです(往復約1時間)。
- 体力に自信があり、ロープウエーを利用せずに弥山に登る方におすすめのコースは、上りは、庭園をゆっくり楽しみながら行ける紅葉谷コース。下りは、道が整備されている大聖院コースがおすすめです。
- 夕方からの登山は危険なので避けましょう。
夏は19時、冬は17時が日没目安で、日没時間やロープウエーの最終便を確認して登ってください。もし遅れそうな場合は、比較的明るい大聖院コースを下山してください。
(携帯電話は頂上周辺はつながりにくいので注意) - 自分の体力を過信せず、無理をしないようにしましょう。海抜0メートルから一気に頂上の標高535メートルまで登ります。
- こまめに休憩し、水分補給も忘れずにしましょう。(特に夏季)
- 弥山は階段や、急な坂が多いので特に下りは歩幅を小さく、転倒しないように気をつけましょう。
- 歩く前は少し寒い位の服装の方が汗をかきにくいので体が冷えません。(冬季)
- マムシ・スズメバチ・ダニ・アナグマに注意しましょう。
弥山原始林
弥山原始林は、天然記念物、特別保護区、世界遺産になっています。
昔からほとんど人の手が加わることがなかったため、本土と比べ自然度の高い植生が残されています。
- 寒い場所に生息する種と暖かい場所に生息する種が共存している。〈もみの木とミミズバイ〉
- 貴重種がある。〈ヤマグルマ、マツブサ〉
などの特徴があります。
ドイツの植物学者エングラー博士が、「できるなら一生ここに住んでここで死にたい」と絶賛したほどです。
一度壊れてしまうと、なかなか元通りにはならない貴重な弥山の自然を守り、後世に残していかなければいけません。
環境保全
海岸にうち上がるゴミや、ゴミを食べて起こる鹿の健康被害など、自然環境に関する課題は深刻です。
古来からの美しい自然を守るためにご協力ください。
お願い
- ゴミやたばこの吸い殻を捨てないでください。
- 山の植物、岩を傷つけたり、持ち帰らないでください。
- 生態を守るために鹿に餌を与えないでください。(特にビニールは消化しないので厳禁)
- 登山道以外はむやみに踏み荒らさないでください。