マダニによる感染症に気をつけましょう
マダニ類から感染する感染症として、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」や「日本紅斑熱」があります。
広島県内では8月~10月を中心に、マダニ類による感染症が増加します。
マダニとは
食品などに発生するコナダニや衣類や寝具に発生するヒョウダニなど、家庭内に生息するダニとでは種類が異なります。
マダニ類は、固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3~4ミリメートル)のダニで、主に森林や草地などの屋外に生息しており、市街地でも見られます。日本全国に分布しています。
マダニ類の感染症
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
平成23年に初めて特定された新しいウイルス(SFTSウイルス)に感染することによって引き起こされる病気です。
SFTSウイルス自体は以前から国内に存在していたと考えられますが、平成25年1月に初めての症例が確認され、現在までに全国では24府県で422例(うち67例で死亡)の症例が確認されています(令和元年5月29日現在)。
広島県については、37例(うち7例で死亡)の症例が確認されています(令和元年5月29日現在)。
マダニ類にかまれてから6日~2週間程度の潜伏期間を経て、主に原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が出現します。
時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)を起こします。
日本紅斑熱とは
リケッチアジャポニカと呼ばれる病原体を持ったマダニ類に咬まれることによって感染する病気です。
マダニ類にかまれてから2日~8日の潜伏期間の後、頭痛や発熱を伴って、急激に高熱(38度から40度)が出ます。
高熱の後にやや遅れて、全身に米粒大~小豆大の紅斑が出現します。
ただし、かゆみや痛みがないことが特徴です。
またマダニ類に咬まれた部位が5~10ミリメートル程度に赤く腫れていきます。
なお、悪化すると臓器障害や意識障害を引き起こすことがあるため、早期に治療することが重要です。
感染経路
- 主に、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染します。
- インフルエンザのように人から人へ感染して広がるようなものではありません。
予防方法
マダニにかまれないことが重要です。
マダニ類は野山、草地、畑、河川敷などに幅広く生息しています。
野外で農作業やレジャーをするときには、次の点に注意してください。
- 長袖、長ズボンなどを着用して皮膚の露出を避け、裾を入れ込んでダニの付着を防ぐ。
- 肌が出る部分には、虫よけスプレーを噴射する。
- 直接草むらや地面に座ったり、衣服を置いたりしないようにする。
- 作業後は体や衣服をはたき、帰宅後はすぐに入浴して身体をよく洗い、付着したダニを落とす。
参考資料
- 今年もあなたの血を狙って奴らがやってくる!(厚生労働省ポスター) (PDFファイル 5.95MB)
- 「ダニ」にご注意ください(厚生労働省ポスター) (PDFファイル 778KB)
- 山ありダニあり(厚生労働省ポスター) (PDFファイル 6.43MB)
マダニに咬まれたら
マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いもので10日間)吸血します。
無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまうこともあるので、吸血中のマダニに気付いたら、できるだけ医療機関で処置してください。
また、マダニに咬まれた後に、発熱などの症状が認められた場合は、医療機関を受診してください。
マダニ類の感染症に関する情報
詳しくは、次のホームページで確認することができます。
- ダニ媒介感染症(厚生労働省ホームページ)<外部リンク>
- マダニの感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に注意しましょう!!(広島県ホームページ)<外部リンク>
- 「日本紅斑熱」に気を付けましょう!(広島県ホームページ)<外部リンク>
問い合わせ先
廿日市市健康福祉総務課(山崎本社 みんなのあいプラザ内) 電話:0829-20-1610 ファクス:0829-20-1611
佐伯支所 市民福祉係 電話:0829-72-1124 ファクス:0829-72-0415
吉和支所 市民福祉係 電話:0829-77-2113 ファクス:0829-77-2078
大野支所 健康福祉係 電話:0829-30-3309 ファクス:0829-55-1307
宮島支所 市民福祉係 電話:0829-44-2001 ファクス:0829-44-2196